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ハリー・ポッターシリーズ

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ハリー・ポッター』(英: Harry Potter) は、J・K・ローリングによるイギリスの小説シリーズである。日本語訳は松岡佑子で、出版権は静山社。

概要[編集]

1990年代のイギリスを舞台に、魔法使いの少年ハリー・ポッターの学校生活や、ハリーの両親を殺害した張本人でもある強大な闇の魔法使いヴォルデモートとの因縁と戦いを描いた物語。1巻で1年が経過する。

第1巻『ハリー・ポッターと賢者の石』がロンドンのブルームズベリー出版社から1997年に刊行されると、まったく無名の新人による初作であるにもかかわらず、またたく間に世界的ベストセラーになった。子供のみならず多数の大人にも愛読され、児童文学の枠を越えた超人気作品として世界的な社会現象となった。73の言語に翻訳された本シリーズの全世界累計発行部数は2018年12月1日の時点で5億を突破しており、史上もっとも売れたシリーズ作品となっている。

2001年から8本のシリーズで公開された映画(2011年完結)もシリーズ世界歴代3位の興行収入と大きなヒットを記録。当初から全7巻の構想であり、第7巻『ハリー・ポッターと死の秘宝』の原書が2007年7月21日に発売された。

2016年に本編の後日談を描いた事実上の第8巻『ハリー・ポッターと呪いの子』が発売された。これは、2016年夏に上演された舞台劇の脚本を書籍化したもので、ローリングはこの作品を『ハリー・ポッター』シリーズの最終巻(または完結巻)としている。

2010年6月には、アメリカ合衆国フロリダのユニバーサル・オーランド・リゾート内にあるアイランズ・オブ・アドベンチャーに、映画版のセットを模したテーマパーク「ウィザーディング・ワールド・オブ・ハリー・ポッター」が開園。2014年7月15日にはユニバーサル・スタジオ・ジャパン、2016年4月7日にはユニバーサル・スタジオ・ハリウッドでも開園した。

2017年、大英図書館が企画した展覧会「ハリー・ポッターと魔法の歴史」がロンドンとニューヨークで好評を博し、日本でも2021年より兵庫県立美術館と東京ステーションギャラリーで開催された。

2019年5月、作品世界をさらに掘り下げるシリーズとして「ハリー・ポッター:ア・ジャーニー・スルー」4冊の発売が決定された。

2023年6月16日、としまえん跡地に『ハリー・ポッター』『ファンタスティック・ビースト』映画製作の魔法を体験できる体験型エンターテイメント施設「ワーナー ブラザース スタジオツアー東京 - メイキング・オブ ハリー・ポッター」が開業した。

年譜[編集]

  • 1990年夏 - ローリングが物語を着想。
  • 1995年 - 第1作『賢者の石』執筆終了。
  • 1996年8月 - 英国:ブルームズベリー社からの出版が決定。
  • 1997年
    • 春 - 米国:スコラスティック社からの出版が決定。
    • 6月26日 - 第1作『賢者の石』発行。初版500部だったが、ベストセラーになる。スマーティーズ賞(英語版)、英国文学賞児童書ブック・オブ・ザ・イヤーほか、欧米各国の文学賞を多数受賞。
  • 1998年7月2日 - 第2作『秘密の部屋』発行。
  • 1999年
    • 7月8日 - 第3作『アズカバンの囚人』発行。
    • 12月8日 - 第1作『賢者の石』の日本語版が静山社より発行。以降シリーズの書籍は全て同社による。
  • 2000年
    • 7月8日 - 第4作『炎のゴブレット』発行。
    • 9月19日 - 第2作『秘密の部屋』日本語版発行。
  • 2001年
    • 7月18日 - 第3作『アズカバンの囚人』日本語版発行。
    • 11月16日 - 映画『賢者の石』公開。以後ワーナー・ブラザースにてシリーズ化。
  • 2002年
    • 11月1日 - 第4作『炎のゴブレット』日本語版発行。
    • 11月15日 - 映画シリーズ第2作『秘密の部屋』公開。
  • 2003年6月21日 - 第5作『不死鳥の騎士団』発行。
  • 2004年
    • 5月31日 - 映画シリーズ第3作『アズカバンの囚人』公開。
    • 9月1日 - 第5作『不死鳥の騎士団』日本語版発行。
  • 2005年
    • 7月16日 - 第6作『謎のプリンス』発行。
    • 11月18日 - 映画シリーズ第4作『炎のゴブレット』公開。
  • 2006年5月17日 - 第6作『謎のプリンス』日本語版発行。
  • 2007年
    • 7月13日 - 映画シリーズ第5作『不死鳥の騎士団』公開。
    • 7月21日 - 第7作『死の秘宝』発行。物語は完結。
  • 2008年
    • 6月10日 - 直筆の約800語の短編が2万5000ポンドで落札される。
    • 7月23日 - 第7作『死の秘宝』日本語版発行。
    • 12月4日 - 『吟遊詩人ビードルの物語』発売。
  • 2009年7月15日 - 映画シリーズ第6作『謎のプリンス』公開。
  • 2010年
    • 6月 - ウィザーディング・ワールド・オブ・ハリー・ポッター開園。
    • 11月19日 - 映画シリーズ第7作前編『死の秘宝 PART1』公開。
  • 2011年
    • 7月15日 - 映画シリーズ第7作後編『死の秘宝 PART2』公開。映画シリーズ完結。
    • ポッターモア (Pottermore) 発表。
  • 2014年7月15日 - ユニバーサル・スタジオ・ジャパンでウィザーディング・ワールド・オブ・ハリー・ポッター開園。
  • 2016年7月30日 - ロンドンで舞台化作品『ハリー・ポッターと呪いの子』が初演。ローリングの手による、作品のその後を描いた正統な続編となる。翌31日にはリハーサル版の脚本『呪いの子』発売。

あらすじ[編集]

赤ん坊のころに両親を亡くし、孤独な日々を過ごしてきた少年ハリー・ポッターは、11歳の誕生日に自分が魔法使いであることを知らされる。ホグワーツ魔法魔術学校へ入学し、いままで知らなかった魔法界に触れ、亡き両親の知人をはじめとした多くの人々との出会いを通じて成長する。そして、両親を殺害した闇の魔法使いヴォルデモート卿と自分との不思議な因縁を知り、対決していくこととなる。

  • 第1巻『ハリー・ポッターと賢者の石』
  • 第2巻『ハリー・ポッターと秘密の部屋』
  • 第3巻『ハリー・ポッターとアズカバンの囚人』
  • 第4巻『ハリー・ポッターと炎のゴブレット』
  • 第5巻『ハリー・ポッターと不死鳥の騎士団』
  • 第6巻『ハリー・ポッターと謎のプリンス』
  • 第7巻『ハリー・ポッターと死の秘宝』

登場人物[編集]

  • ハリー・ポッター - 主人公。両親を亡くしてから伯母一家で冷遇されて育つが、11歳を迎えてホグワーツのグリフィンドール寮に入ることになる。
  • ロン・ウィーズリー - ハリーの同級生でグリフィンドール寮に入り、親友となる人物。純血の魔法族一家の六男。
  • ハーマイオニー・グレンジャー - ハリーの同級生でグリフィンドール寮に入り、親友となる人物。非魔法族(マグル)の出身ながら、成績は誰よりも優秀。
  • アルバス・ダンブルドア - ホグワーツの校長。
  • セブルス・スネイプ - ホグワーツの教授。スリザリンの寮監。
  • ヴォルデモート- 魔法界を震撼させた闇の魔法使い。名前を呼ぶことも恐れられ、魔法界では「名前を言ってはいけないあの人」「例のあの人」「闇の帝王」などと呼ばれている。


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