ニューイングランド
ニューイングランド(New England)は、アメリカ合衆国北東部の6州(北から南へメイン州、ニューハンプシャー州、バーモント州、マサチューセッツ州、ロードアイランド州、コネチカット州)を合わせた地方である。ボストンはこの地方における最大の都市であり、中心的存在である。漢字表記は新英蘭。
アメリカ合衆国で最も古い地域[編集]
ニューイングランドのルーツは、アメリカ合衆国建国の母体となったイギリスの13植民地の中で北部を占めていたニューイングランド植民地群(英語版)である。ニューイングランド植民地の中で初めて植民に成功したのはプリマス植民地(1620年設立)である。また、13植民地の南部植民地群(英語版)の中で初めて植民に成功したのはバージニア植民地(1607年設立)である。中部植民地群(英語版)(もともとはオランダの植民地ニューネーデルランド)の中で最初に植民に成功したのはニューアムステルダム(現ニューヨーク市、1624-25年設立)である。ニューネーデルランドは1664-74年にイギリスに割譲され、ニューヨーク植民地およびニュージャージー植民地となった。
13植民地の中でも特に古い、バージニアとニューイングランドはアメリカ合衆国の中で最も歴史の古い地域と言える。とは言え、イギリス系植民者による都市建設以前に、スペイン系植民者はアメリカ大陸植民で1世紀先行していた。メキシコ以南のアメリカ大陸に領土を広げていたニュースペインは、現在はアメリカ合衆国となっている地域にも領土を拡大するようになった。その初期に建設された都市フロリダ州セントオーガスティン(1565年設立)はアメリカ合衆国の中でひときわ古い歴史を持つ。(また、スペイン人入植者はまずはカリブ海の島々を拠点とし、次にメキシコに進出したため、これらの地域にはさらに古いヨーロッパ系の都市が存在する。ドミニカ共和国のサントドミンゴがヨーロッパ人によるアメリカ大陸で永続する最古の植民都市で、1498年設立である。)もちろん、それ以前にはネイティブアメリカンによる集落が各地に存在していた。例えば、アメリカ合衆国の領土内でも大規模なネイティブアメリカンの都市は、カホキア(600年頃設立)、アコマ・プエブロ(1100年頃設立)、タオス・プエブロ(1000年頃設立)などがあった。しかし、これらの都市はアメリカ合衆国と言う国家設立の母体となったわけではなく、後にアメリカ領土として併合された。