ドイツ語
ドイツ語(ドイツご、独: Deutsch, Deutsche Sprache)は、インド・ヨーロッパ語族・ゲルマン語派の西ゲルマン語群に属する言語である。主にドイツ語アルファベットで綴られる。
話者人口は約1億3000万人、そのうち約1億人が第一言語としている。漢字では独逸語と書き、一般に独語(どくご)あるいは独と略す。ISO 639による言語コードは2字が de
、3字が deu
である。
現在インターネットの使用人口の全体の約3パーセントがドイツ語であり、英語、中国語、スペイン語、日本語、ポルトガル語に次ぐ第6の言語である。ウェブページ数においては全サイトのうち約8パーセントがドイツ語のページであり、英語に次ぐ第2の言語である。EU圏内では、母語人口は域内最大であり、話者人口は、英語に次いで2番目に多い。そのため、ドイツ語を学ぶことは専門家にとって重要である。
しかし、ドイツ、オーストリアは海岸線が少なく植民地政策が歴史的に欧州内東方へ行われたこともあり、英語、フランス語、スペイン語のように世界語化はしておらず、基本的に同一民族による母語地域と、これに隣接した旧支配民族の使用地域がほとんどを占めている。したがって飛び地は非常に少ない。
上記の事情と、両国の大幅な領土縮小(かつてのドイツ人国家であった神聖ローマ帝国、ハプスブルク帝国などから独立して誕生した国も多い)も影響し、欧州の多くの国で今でも母語として使用されている。
ドイツ語圏[編集]
ドイツ語を公用語としている国[編集]
- ドイツ
- オーストリア
- リヒテンシュタイン
- ルクセンブルク(他にルクセンブルク語、フランス語と併用)
以上の4か国は国民のほとんどをドイツ語の母語話者が占めている。
- スイス(他にイタリア語、フランス語、ロマンシュ語)
スイスにおいてはドイツ語の母語話者は全人口の64%を占め、スイス最大の言語集団となっている。ドイツ語はベルンやチューリヒを中心とする国土の中央部および東部で広く話されている。
- ベルギー(他にフランス語、オランダ語)
ベルギーにおけるドイツ語話者は人口の1%を下回り、全く一般的な言語ではない。しかし、ベルギーにおけるドイツ語話者は1919年にヴェルサイユ条約によってドイツから割譲されたベルギー東端の地域に集中しているため、独自の言語共同体であるドイツ語共同体を持ち、フランス語、オランダ語とともに独自の言語共同体を持つ3つの言語のひとつとなっている。