トリノ
トリノ(伊: Torino )は、イタリアのピエモンテ州にある都市。人口約86万人の基礎自治体(コムーネ)。かつては100万都市だったが、昨今は都心部の人口減少により80万人台で推移している。
ピエモンテ州の州都であり、トリノ県の県都。都市圏の人口は約170万人にもなり、イタリア第4の都市である。
トリノはミラノに次ぐイタリア第2の工業都市であり、フィアットなどを中心とする自動車工業の拠点である。
近代にはサヴォイア家の王国であるサルデーニャ王国の首都が置かれた。サヴォイア王家の王宮群は世界遺産に登録されている。
概要[編集]
名称について[編集]
日本では「ト」に強勢を置いて「トリノ」と発音されることが多いが、標準イタリア語では [toˈrino] 、「リ」(ri)に強勢を置いて「トリーノ」という発音になる。そのため、原音に沿って「トリーノ」と表記されることも少なくない。紀元前にポー河上流にいたケルト系部族名に由来する。 標準イタリア語以外の言語では以下の名称を持つ。
- ピエモンテ語: Turin [tyˈriŋ] (https://upload.wikimedia.org/wikipedia/commons/thumb/2/21/Speaker_Icon.svg/13px-Speaker_Icon.svg.png 音声ファイル)(テュリン、テュリーン)
- フランス語: Turin(テュラン)
- 英語: Turin [tjʊəˈrɪn, ˈtjʊərᵻn](テューリン、テュリン、テュアリン)
日本語文献では、古い文献などで時に、英語名に基づいた「チューリン」の名称を用いているものもある。
位置[編集]
トリノ県南東部に位置するコムーネである。トリノはジェノヴァの西北約124km、ミラノの西南西約126km、ニースの北北東約156km、ジュネーヴの南東約174km、首都ローマの西北約522kmに位置する。
地形[編集]
すぐ西方にはアルプス山脈を控えていて、その東斜面に市街地が位置し、西方への道路はモンチェニージオ峠によってフランスと連絡している。また水利面ではポー河上流河畔に位置し、ミラノ付近ともカヴール運河で結ばれ、米の集散地として知られる。
トリノからキヴァッソ付近までのポー川沿岸の丘陵地であるコリーナ・トリネーゼ(イタリア語版)は2016年にユネスコの生物圏保護区に指定された。
気候[編集]
ケッペンの気候区分では温暖湿潤気候(Cfa)に属する。