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トヨタ・カローラ

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カローラCOROLLA)は、トヨタ自動車が1966年より製造・販売している乗用車のブランド(商標)、および車名である。

本稿ではカローラシリーズの基本形となるセダンを中心に、以下のモデルについても便宜上記述する。

  • カローラ5ドアリフトバック(日本市場を含む5代目、および6代目から8代目までの欧州市場専用車)
  • カローラハイブリッド(特別行政区(香港・マカオ)を除く中国市場専用車)
  • カローラミレニアム(10代目・モロッコ市場専売車)
  • カローラクーペ
  • カローラハードトップ
  • カローラリフトバック
  • カローラハッチバック
  • カローラバン
  • カローラリムジーネ(カローラのドイツ仕様)
  • カローラコマーシャル(カローラツーリングの商用車バージョン)
  • カローラTRD2000
  • カローラアクシオ"GT"(TRD Turbo)
  • カローラフーリア(デトロイトモーターショー13参考出品車)

なお、以下の車種についてはそれぞれの記事を参照のこと。

  • カローラセレス
  • カローラレビン
  • カローラII
  • カローラFX
  • カローラWRC
  • カローラワゴン
  • カローラアルティス
  • カローラEX
  • カローラクエスト
  • カローラiM
  • カローラランクス
  • カローラフィールダー
  • カローラツーリング
  • カローラスパシオ
  • カローラヴァーソ
  • カローラルミオン
  • カローラスポーツ
  • カローラクロス
  • カローラアクシオ
  • GRカローラ

概要[編集]

バン(上)2代目とクーペ(下)が設定された4代目カローラ 1974年に車名別世界生産台数1位、1997年には累計販売台数でフォルクスワーゲン・ビートルを抜いてギネス世界記録を樹立。現在も年間世界販売台数1位を記録し続ける、トヨタが世界に誇れる自動車でありブランド(商標)である。2013年には世界生産台数累計4000万台生産を達成したが、これはトヨタが創業以来生産した自動車の4台に1台がカローラであり、また初代登場以来世界で10秒に1台カローラが生産されている計算である。2018年6月現在、日本の小型大衆乗用車のブランドとしては11代51年と最も息が長く、同時点において日本市場に現存する大衆向け小型普通自動車全体のブランドでは1963年登場のマツダ・ファミリア(乗用車は2004年までだが商用車は継続中)に次いで2番目の長命ブランドとなっている。

基本形のセダン に加え多くの派生車を擁し、1969年度から2001年度までの33年間、ホンダ・フィットにその座を明け渡すまで長期に渡って車名別日本国内販売台数第1位を維持し、トヨタのシェア1位確立と日本のモータリゼーション促進に貢献してきた。その圧倒的な実績は、トヨタの販売チャンネル(トヨタカローラ店)にも唯一名前が残っていることからも分かる。現在もプリウス・アクアや軽自動車などに押されがちであるが、それでも月販ベスト10を常に争う安定した売り上げを見せている。2015年には日本国内販売台数累計1000万台を達成した。

初代から日本国外にも輸出あるいはノックダウン生産されており、トヨタの急速な世界展開の原動力になった。現在は世界16ヶ所で生産され、154か国で正規販売されている。現在カローラが最も売れている地域は一番が中国、次いで北米となっている。なおアメリカや中国南部では若者が買うスポーティセダンというイメージが強く、ブラジルやタイでは高級車の部類に入るという。

またカローラアクシオは基本的に日本国内専用車として開発されているが、格上の同じく日本国内専用車であるアリオンやプレミオなどとともにロシアやモンゴル、マレーシア、インドネシアなどの各東南アジア、ミャンマーやバングラデシュなどの開発途上国、オーストラリアやニュージーランドなどオセアニア地域などへそれぞれ並行輸出されている。また中古車も人気が高く、特にアフガニスタンではカブール市内を走る乗用車の9割はカローラといわれており、「国民車」扱いを受けているという。

カローラのキャラクターは初代の開発主査であった長谷川龍雄の「80点+α主義」という思想に基づいている。これは質素・低価格を追求したパブリカの失敗から生まれた教訓で、あらゆる部分でその時代の基準から見て80点のものを確保し、プラスアルファで魅力的な先進的技術も導入するというものである。この思想はやはり初代で日産・サニーに対して排気量を100cc大きくした「100ccの余裕」とも言い換えられており、パブリカやターセル/コルサといった下級セダンより一つ上の贅沢を得られるカローラは、庶民の一つの憧れであった。こうした歴史から、現在も「カローラ」というブランドそのものに絶対の信頼と愛着を持つリピーターを多く抱えている。

コアな車好きにとっては凡庸で退屈な車というイメージが強いが、フロア式マニュアルトランスミッションを日本国内向けは初代から12代目の途中まで欠かさずラインナップしていた他、モータースポーツではWRCやBTCC、SUPER GTなどで優勝した実績も持つ。またクーペ版であるカローラレビンも安価で改造しやすいスポーツカーとして人気を博した。

車名の"Corolla"はラテン語で「花で作った冠」、英語では「花冠」(花弁の集合的呼称)を意味する。これはトヨタの主力セダンであるクラウン(王冠)、コロナ(太陽冠)に続いて「冠」を象徴し、なおかつアルファベットの"C"で始まることに由来する。日本以外では「コローラ」もしくは「コロラ」と発音することが多い。



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