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ディープインパクト (競走馬)

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ディープインパクト(欧字名:Deep Impact、2002年(平成14年)3月25日 - 2019年(令和元年)7月30日)は、日本のサラブレッドである。

競走馬として、2005年(平成17年)にシンボリルドルフ以来日本競馬史上2頭目となる、無敗での中央競馬クラシック三冠を達成、2006年(平成18年)には日本調教馬としては初めて芝部門・長距離部門で世界ランキング1位となった。

種牡馬としては2012年から2022年の11年連続日本リーディングサイアーであり、日本、イギリス、フランス、アイルランドの4カ国でダービー馬を輩出。国内クラシック競走を歴代最多の24勝、欧州クラシック競走を8勝するなど国内外で歴史的成功を収めた。2020年には産駒のコントレイルが日本競馬史上3頭目の無敗での中央競馬クラシック三冠を達成し、世界初の父子2世代での無敗三冠を達成した。

2005年にJRA賞年度代表馬・最優秀3歳牡馬、2006年に年度代表馬・最優秀4歳以上牡馬を受賞し、 2008年(平成20年)には顕彰馬に選出された。

多くの功績を残し、『日本近代競馬の結晶』(後述)『日本競馬の至宝』『究極のサラブレッド』などと称された、日本競馬史上最強と言われる競走馬の一頭である。

種牡馬時代[編集]

産駒デビューまで(2007年 - 2009年)[編集]

2006年(平成18年)12月25日付で競走馬登録が抹消され、2007年(平成19年)から北海道勇払郡安平町の社台スタリオンステーションで種牡馬となった。種牡馬入りのために金子真人から買い戻した金額はセリ時の約73倍にあたる51億円であった。それからディープインパクトは、父サンデーサイレンスやノーザンテースト、リアルシャダイが過ごした「功労馬厩舎」と呼ばれている厩舎で過ごすことになった。同スタリオンでの担当厩務員はノーザンテーストを担当していた森田敬治である。

2007年(平成19年)2月14日には社台スタリオンステーションで引退後初めての一般公開が行われ、会場には約1200人のファンが集まった。以後は同スタリオンで繋養される他の内国産種牡馬と同様、放牧地にいる間の一般見学が可能になっているが、本馬にのみ専門の警備員が付き添う形になっている。

初年度(2007年)の種付料は当時の日本で繋養される種牡馬としては最高額となる1200万円であった。初年度は日本国内の新種牡馬の中では最多となる206頭に種付けを行い、2008年(平成20年)1月9日には初産駒が鳥井牧場で誕生した(牝馬。母ロングディライト)。

2008年(平成20年)7月15日と7月16日に行われたセレクトセール2008当歳馬セールにて産駒が初めてセリに出され、2日間で総勢36頭が登場して31頭が落札された。最高落札価格馬は初日に登場したビワハイジの2008で、2億2000万円という高値で島川隆哉に落札された。最終的にこの2日間で産駒の総売却額は19億1000万円、1頭平均売却額約6161万円となり、2006年(平成18年)にキングカメハメハが記録した新種牡馬産駒の総売却額17億4500万円、1頭平均売却額約5629万円の記録を更新し、売却頭数31頭は2006年(平成18年)のキングカメハメハと同数となった。

産駒デビュー後(2010年 - )[編集]

2010年[編集]

2010年(平成22年)に初年度産駒がデビューした。6月26日に福島競馬場で行われたメイクデビュー福島にてサイレントソニックが勝利し、産駒の中央競馬初勝利を記録した。その後も産駒の勝利数は順調に増え続け、11月21日に京都競馬場で行われた2歳未勝利戦でボレアスが勝利し、産駒26頭目の勝ち馬となり、2005年(平成17年)にアグネスタキオンが記録した25頭を抜きJRA2歳新種牡馬の勝馬頭数の新記録を達成。

11月27日には京都競馬場で行われた2歳未勝利戦でハッピーグラスが勝利して、産駒のJRA通算勝利数が31勝となった。これにより、父サンデーサイレンスが持っていた種牡馬供用初年度のJRA通算勝利数30勝の記録を16年ぶりに更新。12月25日には阪神競馬場で行われたラジオNIKKEI杯2歳ステークスでダノンバラードが1着になり、産駒初の重賞制覇となった。

最終的に初年度産駒がJRAの2歳戦で41勝し、総獲得賞金5億3704万3000円をあげた結果、2010年度のJRA2歳リーディングサイアーに輝いた。なお、この産駒出走初年度の総獲得賞金記録も、サンデーサイレンスが持っていた4億9062万5000円の記録を16年ぶりに更新することとなった。

2011年[編集]

2011年(平成23年)にはマルセリーナが桜花賞を制し、産駒のGI競走およびクラシック初制覇を果たした。また、リアルインパクトがGI格付け以降では初めてとなる、3歳馬による安田記念優勝を果たした。さらに阪神ジュベナイルフィリーズではジョワドヴィーヴルが史上初のデビュー2戦目でのGI制覇を達成している。10月22日には産駒がJRA年間100勝を達成したが、産駒がデビューして2年目の同日における達成は最速記録だった。

JRAのサイアーランキングではキングカメハメハに次ぐ2位(中央競馬と地方競馬の合算(以下、「全国」と記述)では4位)、2歳部門ではJRAと全国でともに2年連続でリーディングサイアーとなった。

2012年[編集]

2012年(平成24年)には、ジェンティルドンナが桜花賞、優駿牝馬(オークス)、秋華賞を制し牝馬三冠を達成し、さらに3歳牝馬として初めてジャパンカップも制した。また、東京優駿ではディープブリランテが優勝した。

フランスではグロット賞 (G3) をビューティーパーラー (Beauty Parlour) が勝利し、産駒初の日本国外重賞初制覇を達成。同馬は続くプール・デッセ・デ・プーリッシュ(フランス1000ギニー) (G1) にも勝利し、日本国外のG1競走初制覇も果たした。最終的には産駒がGI・5勝を含む重賞18勝を挙げるなど活躍し、初のJRAと全国のリーディングサイアーに輝いた。

産駒はJRAで216勝を挙げ、これはキングカメハメハの184勝(2011年)を塗り替える、内国産種牡馬のJRA年間勝利数の新記録である。また、JRAと全国の2歳リーディングサイアーの座も獲得した。これらの産駒の活躍で翌2013年の種付料は、種付時までに全納のみで1,500万円(不受胎時全額返還)にまで値上げされたが、すぐにBOOK FULLとなるなど、サンデーサイレンスの後継種牡馬の筆頭と目されていた。

2013年[編集]

2013年(平成25年)の桜花賞をアユサンが制して産駒の同競走3連覇を達成した。ジャパンカップではジェンティルドンナが同競走史上初の連覇を達成した。他にも、ヴィルシーナがヴィクトリアマイルに、キズナが東京優駿に、トーセンラーがマイルチャンピオンシップに勝利。キズナは凱旋門賞制覇を目指しフランスに遠征も行い、前哨戦となるニエル賞(G2)に優勝した(本番の凱旋門賞は4着)。

これらの産駒の活躍により、2年連続でJRAリーディングサイアーと全国リーディングサイアーを、4年連続でJRA・全国2歳リーディングサイアーを獲得した。

2014年[編集]

2014年(平成26年)は、ドバイシーマクラシックをジェンティルドンナが制し、産駒の日本調教馬として初の日本国外G1制覇を達成した。桜花賞ではハープスターが勝利し、産駒の同競走4連覇を達成。また、阪神ジュベナイルフィリーズはショウナンアデラが、朝日杯フューチュリティステークスはダノンプラチナが勝利し、2009年のキングカメハメハ産駒(アパパネ、ローズキングダム)以来の2歳GI両競走制覇となった。さらに中山大障害ではレッドキングダムが制して産駒のJ・GI初制覇を達成した。

その他にも、ミッキーアイル(NHKマイルカップ)、ヴィルシーナ(ヴィクトリアマイル)、ショウナンパンドラ(秋華賞)、スピルバーグ(天皇賞(秋))、ラキシス(エリザベス女王杯)、ダノンシャーク(マイルチャンピオンシップ)、ジェンティルドンナ(有馬記念)がGI競走に優勝した。

重賞競走では、京都牝馬Sをウリウリが勝ち、産駒のJRA重賞競走通算50勝を達成。さらにスワンステークスをミッキーアイルが制して産駒重賞勝ち数が72勝となり、フジキセキを抜いて内国産種牡馬のJRA重賞勝利数歴代1位となった。

JRAでの年間記録のうち、勝利数(232勝)、重賞勝利数(37勝)、GI勝利数(11勝)、獲得賞金(67億6270万円)で自己最高を記録し、3年連続でJRAおよび全国リーディングサイアーを、5年連続で2歳リーディングサイアーを獲得した。なお、重賞勝利数はサンデーサイレンス産駒の38勝(2003年)に次ぐ歴代2位、GI勝利数は歴代1位である。

2015年[編集]

2015年(平成27年)は、ミッキークイーンが優駿牝馬に優勝。また同馬による10月19日の秋華賞の勝利は、産駒によるJRA重賞通算100勝を達成。史上最速での更新であった(史上3頭目、5年3カ月29日)。

他にもマリアライト(エリザベス女王杯)、ショウナンパンドラ(ジャパンカップ)がGI競走に優勝し、さらにリアルインパクトはジョージライダーステークス、エイシンヒカリは香港カップで海外G1勝利を果たした。函館2歳ステークスをブランボヌールが制したことにより、グレード制を導入した1984年以降で8頭目となるJRA全10場重賞制覇を達成した。10月12日にラベンダーヴァレイが勝利し、産駒によるJRA通算1000勝を史上最速で達成した(史上17頭目、5年3カ月23日)。

獲得賞金(JRAにて69億701万5000円)で自己最高記録を更新し、4年連続でJRA・全国リーディングサイアーを獲得した。一方で2歳成績ではダイワメジャー(6億5980万9000円)に次ぐ2位(6億228万円)に終わった。

2016年[編集]

2016年(平成28年)は、ディーマジェスティ(皐月賞)、シンハライト(優駿牝馬)、マカヒキ(東京優駿)、マリアライト(宝塚記念)、ヴィブロス(秋華賞)、サトノダイヤモンド(菊花賞、有馬記念)、ミッキーアイル(マイルチャンピオンシップ)、サトノアレス(朝日杯フューチュリティステークス)が国内のGI競走に優勝した。菊花賞を制したことにより、同産駒は史上初の3歳GI完全制覇を達成した。

また、中日新聞杯をサトノノブレスが制して新記録となる6週連続JRA重賞勝利を達成し、後に7週連続まで記録をのばした。海外ではリアルスティールがドバイターフ、エイシンヒカリがイスパーン賞でG1を制覇、マカヒキはニエル賞(G2)を勝利した。

獲得賞金(JRAにて73億7053万1000円)で自己最高記録を更新し、5年連続でJRA・全国リーディングサイアーを獲得した。また、JRA・全国2歳リーディングサイアーを2年ぶりに獲得した。

2017年[編集]

2017年(平成29年)は、皐月賞でアルアインが、安田記念でサトノアラジンが、朝日杯フューチュリティステークスでダノンプレミアムがGI制覇を果たした。海外ではドバイターフをヴィブロスが制し、産駒の同競走連覇を達成した。また、日本で生産され離乳後にアイルランドに渡ったサクソンウォリアー(Saxon Warrior)がイギリスのレーシングポストトロフィー(G1)を勝利し、産駒初のイギリスG1制覇を果たすと同時に、日本産馬初のイギリスG1制覇を成し遂げた。2016年にオーストラリアに移籍したトーセンスターダム(Tosen Stardom)は、トゥーラックハンデキャップとエミレーツステークスの2つのG1を勝利した。

11月19日にフランツが勝利し、産駒によるJRA通算1500勝を史上最速で達成した(史上6頭目、7年5カ月0日)。

JRA年間勝利数(251勝)で自己最高記録を更新し、6年連続でJRA・全国リーディングサイアーを、2年連続でJRA・全国2歳リーディングサイアーを獲得した。なお2歳戦では勝馬数50、勝利数57を記録し、サンデーサイレンスが2004年に記録した勝馬数47、勝利数54のJRA記録を13年ぶりに更新した。また、セダブリランテスがラジオNIKKEI賞に勝利し父の父として、キセキが菊花賞に勝利し母の父として初めて重賞勝ち馬を送り出し、孫の代からも活躍馬が現れ始めていた。

2018年[編集]

2018年(平成30年)は、ケイアイノーテック(NHKマイルカップ)、ジュールポレール(ヴィクトリアマイル)、ワグネリアン(東京優駿)、フィエールマン(菊花賞)、ダノンファンタジー(阪神ジュベナイルフィリーズ)がJRAのGI競走に優勝した。また、アンジュデジールがJBCレディスクラシックに優勝し、産駒のダートGI競走初勝利となった。

海外調教馬も活躍し、サクソンウォリアーがイギリス2000ギニーを優勝し、日本産馬初のイギリスクラシック制覇を達成した。また、フランス調教馬のスタディオブマン(Study of Man)がジョッケクルブ賞(フランスダービー)を優勝し、同年の日本ダービーの勝ち馬ワグネリアンと合わせて2ヶ国のダービー制覇を達成した。

JRA年間勝利数(265勝)で自己最高記録を更新し、7年連続でJRA・全国リーディングサイアーを、3年連続でJRA・全国2歳リーディングサイアーを獲得した。

2019年[編集]

2019年(平成31年、令和元年)は、アルアイン(大阪杯)、グランアレグリア(桜花賞)、フィエールマン(天皇賞(春))、ラヴズオンリーユー(優駿牝馬)、ロジャーバローズ(東京優駿)、ワールドプレミア(菊花賞)、コントレイル(ホープフルステークス)が国内のGI競走に勝利し、グローリーヴェイズは香港ヴァーズで優勝した。フィエールマンが天皇賞(春)を制したことにより、種牡馬史上4頭目の八大競走完全制覇を達成した。

海外調教馬のフィアースインパクト(Fierce Impact)が、トゥーラックハンデキャップとカンタラステークスの2つのG1を勝利した。10月8日にダノンキングリーが勝利し、産駒によるJRA通算2000勝を史上最速で達成した(史上2頭目、9年3カ月17日)。10月26日にセントオブゴールドが勝利したことにより、2015年2月7日から247週連続でJRAレースを勝利し、サンデーサイレンスの持つJRA記録(246週、2002年3月9日~2006年11月26日)を更新した。

7月30日、頸椎骨折により安楽死処置が取られ、死亡した(骨折により安楽死を参照)。

獲得賞金(76億8176万8000円)で自己最高を記録し、8年連続でJRA・全国リーディングサイアーを、4年連続でJRA・全国2歳リーディングサイアーを獲得した。

2020年[編集]

2020年(令和2年)は、コントレイル(皐月賞、東京優駿、菊花賞)、フィエールマン(天皇賞(春))、グランアレグリア(安田記念、スプリンターズステークス、マイルチャンピオンシップ)が国内のGI競走に勝利している。コントレイルは無敗で牡馬クラシック三冠を制し、親子2代で無敗の牡馬クラシック三冠を達成。また、グランアレグリアがスプリンターズステークスを制したことにより、産駒初のスプリントGI制覇となり、JRAの平地芝G1競走で産駒が制していないのは高松宮記念のみとなった(障害競走も含めると中山グランドジャンプの計2競走)。また、海外調教馬のファンシーブルー(Fancy Blue)がディアヌ賞(フランスオークス)(G1)とナッソーステークス(G1)を勝利し、フィアースインパクト(Fierce Impact)がマカイビーディーヴァステークス(G1)を勝利して2019/2020シーズンのオーストラリアの最優秀中距離馬を受賞した。

リアルインパクトの産駒で、孫にあたるラウダシオンがNHKマイルカップを勝利。12月5日、中京4Rでモーソンピークが1着となり、産駒のJRA通算勝利が2300勝に到達した。これは父・サンデーサイレンスに次いで2番目の記録達成で、父の11年3ヶ月29日を上回る10年5ヶ月16日での史上最速の達成である。

獲得賞金(79億5291万2000円)で自己最高を記録し、9年連続でJRA・全国リーディングサイアーを、5年連続でJRA・全国2歳リーディングサイアーを獲得した。

2021年[編集]

2021年(令和3年)はレイパパレが大阪杯を制覇し、史上初の無敗での大阪杯制覇を達成した他、シャフリヤールが東京優駿を制し、産駒4連覇を達成するとともに、産駒の東京優駿勝利記録で歴代1位になった。海外ではスノーフォールが英オークスをレース史上最大着差である16馬身差の圧勝で制した。同馬は次走の愛オークスも制し、史上15頭目の英愛オークスダブル制覇を成し遂げた。またこの勝利で産駒初のアイルランドG1初制覇をクラシック制覇で果たすと同時に、欧州主要3ヶ国のオークス制覇を達成した。

5月15日、東京5Rでシテフローラルが勝利して、産駒のJRA通算勝利数が2400勝に到達した。父・サンデーサイレンスに次いで史上2番目の記録達成で、父の記録11年7ヶ月26日を上回る10年10ヶ月26日での達成は史上最速である。

11月6日(現地時間)、アメリカのデルマー競馬場で行われたブリーダーズカップ・フィリー&メアターフをラヴズオンリーユーが勝利。産駒初、そして日本調教馬初のブリーダーズカップ制覇を果たした。

11月21日、東京3Rでグランスラムアスクが勝利して、産駒のJRA通算勝利が2500勝に到達した。これは父・サンデーサイレンスに次いで2番目の記録達成で、父の12年0ヶ月7日を上回る11年5ヶ月2日での達成は史上最速である。

2022年[編集]

2022年(令和4年)の弥生賞ディープインパクト記念で唯一の産駒で出走したアスクビクターモアが勝利し父・サンデーサイレンスの記録を超え7勝目を記録し出走機会6連覇を達成した。同馬は10月に行われた菊花賞を制し、同一産駒で5勝目。12世代にわたってクラシックホースを輩出する快挙を成し遂げた。ドバイシーマクラシックをシャフリヤールが制し、史上初のダービー馬による海外G1制覇を達成した。さらに大阪杯をそれまで重賞未勝利だったポタジェが勝利した。

この年、2歳を迎えたラストクロップの世代からは、アイルランド調教馬のオーギュストロダン(Auguste Rodin)がイギリスのフューチュリティトロフィーを制し、13世代目からのG1級競走優勝馬を輩出した。

2023年[編集]

ラストクロップとなった12頭(日本国内6頭、海外6頭)のうち、ライトクオンタムがシンザン記念を勝利し、JRAにおいても全世代の産駒で重賞勝利を達成した。東京優駿の出走馬はなかったが、海外でオーギュストロダンがイギリスダービーを制覇し、産駒による日・英・仏三か国のダービー制覇を達成。これによりデビューした13世代すべてでクラシック競走(日・英・仏・愛)優勝馬を輩出した。オーギュストロダンはさらにアイリッシュダービーも制覇し、産駒による日・英・仏・愛四か国のダービー制覇を達成した。

10月1日、阪神競馬場で行われたポートアイランドステークスで、ドーブネが勝利し産駒のJRAの勝利数が2749勝目となり、JRA記録であるサンデーサイレンスの勝利数に並んだ。この記録は、サンデーサイレンスの15年6か月19日を上回る13年3か月12日で達成された。翌週10月8日、京都競馬場で行われた障害オープンの競走で、ロックユーが1着となって、JRA通算2750勝となり、サンデーサイレンスが持っていた産駒最多勝記録を超えて、新記録を打ち立てた。

現役競走馬の産駒が少なくなったため、この年はリーディングサイアーを12年ぶりに逃した。但し母父としてはリーディングを獲得し、持込馬を除くと内国産馬46年ぶりのリーディングブルードメアサイアーとなった。

骨折により安楽死[編集]

2019年は例年通り2月のシーズン開始から交配を行っていたが、3月末になって首に痛みが出たため大事を取って種付けを中止した。残りシーズンの種付けは行わず、翌春に誕生予定の産駒は20頭前後になる見通しとなった。当初、首の痛みに対して検査、治療を試みたが痛みの原因が不明であった。そのため、アメリカ合衆国から専門の獣医師を呼びコンピュータ断層撮影 (CT)を行ったところ頸椎に不具合があることが判明した。7月8日・9日に開催されたセレクトセールにて検査を受けて、手術を実施することが公表された。

7月28日、患部の頸椎と頸椎の間を固定するという日本で初めての手術が行われ、術後の経過は安定していたが、翌29日午前に突如起立不能の状態となった。翌30日早朝のレントゲン検査で手術箇所とは別に頸椎骨折が判明。回復が見込めないと診断されたことから、同日、安楽死の措置が執られた。17歳没。

訃報を受け、JRAは8月3・4日の新潟・小倉・札幌の第11レースを「追悼競走」とし、「ディープインパクト追悼競走」の副題を付して開催。全国の競馬場および東京競馬場内にある競馬博物館では記帳台と献花台が、全国のウインズ (WINS)およびGate J. (新橋・心斎橋の2か所)において記帳台が設置された。実施された8月3日から9月1日までに、1834件の献花、3万9243件の記帳が集まり、後日オーナーの金子真人に届けられた。さらに、2019年11月24日の開催は「ディープインパクトメモリアルデー」と銘打ち実施され、この日に行われたジャパンカップには「ディープインパクトメモリアル」の副題が付けられた(詳細は第39回ジャパンカップを参照)。

フランスでもディープインパクト死亡のニュースは報じられた。パリチュルフ紙は訃報を受けた翌日、凱旋門賞出走時の写真とともに記事を一面で掲載し、「真のアイドル」と報じた。ジュールドギャロ紙は「Sayonara,Deep Impact」の見出しでトップ扱いで報道し、「日本において競走馬という枠を超えた特別な存在だった」と説明した。



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