ティモシー・シャラメ
ティモシー・シャラメ(Timothée Hal Chalamet, 1995年12月27日 - )は、アメリカ合衆国とフランスの俳優。日本での愛称は「ティム」、「ティミー」。またプリンス・オブ・ハリウッドとも称される。
2017年の映画『君の名前で僕を呼んで』で第90回アカデミー賞主演男優賞にノミネートされる。ティモテ・シャラメやティモティー・シャラメと表記されることもある。
生い立ち[編集]
アメリカ合衆国ニューヨーク州マンハッタンにあるヘルズ・キッチンで生まれる。父はフランス人で国際連合児童基金エディター、母は元ブロードウェイのダンサーで不動産ブローカーのユダヤ系又はロシア系アメリカ人。フランス語を解せる。フランスとアメリカ合衆国の二重国籍。姉ポーリーンは女優でフランス在住。本人は自身の名前について、フランス風に「ティモテー」と発音すると述べている。
ヘルズ・キッチンで育つが、幼少の頃からフランスに滞在することが多かった(1年の内4ヶ月以上をフランスで過ごしたという)。マンハッタンにある芸術系の高校フィオレロ・H・ラガーディア高校(英語版)で学び、卒業後、コロンビア大学に入学。それからニューヨーク大学に編入した。
キャリア[編集]
幼少期から様々なコマーシャル出演を経て2008年に短編映画出演を果たし、翌2009年にはテレビドラマ『ロー&オーダー』やテレビ映画『Loving Leah』に出演した。
2012年に放映されたテレビドラマ『救命医ハンク セレブ診療ファイル』のシーズン4に4話出演し、さらに同年放映のテレビドラマ『HOMELAND』のシーズン2では副大統領の息子のフィン・ウォルデン役を演じる。2014年の映画『ステイ・コネクテッド〜つながりたい僕らの世界』にダニー・ヴァンス役で出演を果たし、同年にSF映画『インターステラー』で、主人公クーパー(演:マシュー・マコノヒー)の息子トムの若い頃を演じる。それから2015年の映画『クーパー家の晩餐会』にシャーロットとサムの孫チャーリー役で出演している。
2017年、ルカ・グァダニーノ監督の映画『君の名前で僕を呼んで』で主演を務めると演技を絶賛され、第90回アカデミー賞で主演男優賞にノミネートされた。
出演作品[編集]
映画[編集]
公開年 | 邦題
原題 |
役名 | 備考 | 吹き替え |
---|---|---|---|---|
2014 | ステイ・コネクテッド〜つながりたい僕らの世界
Men, Women & Children |
ダニー・ヴァンス | 日本劇場未公開 | (吹き替え版なし) |
インターステラー
Interstellar |
若い頃のトム・クーパー | 上村祐翔 | ||
Worst Friends | 若い頃のサム | N/A | ||
2015 | シークレット・チルドレン 禁じられた力
One & Two |
ザック | (吹き替え版なし) | |
サスペクツ・ダイアリー すり替えられた記憶
The Adderall Diaries |
若い頃のスティーヴン・エリオット | 日本劇場未公開 | ||
クーパー家の晩餐会
Love the Coopers |
チャーリー・クーパー | 駒田航 | ||
2016 | マイ・ビューティフル・デイズ
Miss Stevens |
ビリー・ミットマン | (吹き替え版なし) | |
2017 | 君の名前で僕を呼んで
Call Me by Your Name |
エリオ・パールマン | アカデミー賞主演男優賞ノミネート
ゴールデングローブ賞主演男優賞 (ドラマ部門)ノミネート 英国アカデミー賞主演男優賞ノミネート 全米映画俳優組合賞主演男優賞ノミネート クリティクス・チョイス・アワード主演男優賞ノミネート ニューヨーク映画批評家協会賞主演男優賞受賞 ロサンゼルス映画批評家協会賞主演男優賞受賞 |
入野自由 |
HOT SUMMER NIGHTS/ホット・サマー・ナイツ
Hot Summer Nights |
ダニエル・ミドルトン | |||
レディ・バード
Lady Bird |
カイル・シャイベ | 菅原雅芳 | ||
荒野の誓い
Hostiles |
フィリップ・デジャルダン二等兵 | 古沢勇人 | ||
2018 | ビューティフル・ボーイ
Beautiful Boy |
ニック・シェフ | ゴールデングローブ賞助演男優賞ノミネート
英国アカデミー賞助演男優賞ノミネート |
入野自由 |
2019 | レイニーデイ・イン・ニューヨーク
A Rainy Day in New York |
ギャツビー・ウェルズ | (吹き替え版なし) | |
キング
The King |
ヘンリー5世 | Netflixオリジナル映画 | 立花慎之介 | |
ストーリー・オブ・マイライフ/わたしの若草物語
Little Women |
セオドア・“ローリー”・ローレンス | 入野自由 | ||
2021 | フレンチ・ディスパッチ ザ・リバティ、カンザス・イヴニング・サン別冊
The French Dispatch |
ゼフィレッリ | 加藤ルイ | |
DUNE/デューン 砂の惑星
Dune |
ポール・アトレイデス | 入野自由 | ||
ドント・ルック・アップ
Don't Look Up |
ユール | Netflixオリジナル映画 | ||
2022 | ボーンズ アンド オール
Bones & All |
リー | 兼製作 | (吹き替え版なし) |
2023 | ウォンカとチョコレート工場のはじまり
Wonka |
ウィリー・ウォンカ | 花村想太 | |
2024 | デューン 砂の惑星 PART2
Dune: Part Two |
ポール・アトレイデス | ポストプロダクション | 入野自由 |
テレビ[編集]
放映年 | 邦題
原題 |
役名 | 備考 | 吹き替え |
---|---|---|---|---|
2009 | ロー&オーダー
Law & Order |
エリック・フォーリー | 第19シーズン第10話「学生社交クラブ」 | |
2012 | 救命医ハンク セレブ診療ファイル
Royal Pains |
ルーク | 計4話出演 | |
HOMELAND
Homeland |
フィン・ウォルデン | 計8話出演 | ||
2020-2021 | サタデー・ナイト・ライブ
Saturday Night Live |
本人(ホストとカメオ出演) | 計2話出演 | |
2022 | キッド・カディ: Entergalactic
Entergalactic |
ジミー | 声の出演
特別番組 |
日本語吹き替え[編集]
『君の名前で僕を呼んで』以降、入野自由が大半の作品で声を担当している。
入野は同作で担当した際に、「男性女性に関わらず魅了されるルックスをしていますし、当時ティモシーは20歳ぐらいでしたが、大人でも子供でもない曖昧な年頃の心の機微を巧みに表現していて引き込まれました。」と、ティモシーのファンになったことを公言している。また、ティモシーの魅力については「生来の色気を持っている人だと思うのですが、それがどんどん洗練されていっている感じがします。どの作品もティモシーでありながら、ティモシーではない。それぞれの役で色気の出し引きをコントロールしているような感じがあるんですよね。ほんとに魅力的で、謎めいた俳優だと思います。」と評価しており、吹替を通して共に歩んできたことから現在では「彼と一緒に歩んでいる気持ちもあります。」と一心同体になっていることも明かした。
このほかにも、上村祐翔、駒田航、立花慎之介、菅原雅芳、古沢勇人、花村想太なども声を当てている。