ソフトテニス
ソフトテニス(英語: Soft Tennis、中: 软式网球)は、2対2(計4人)または1対1(計2人)となりプレイヤー同士が中空の柔らかいゴム製のボールをネット越しにラケットで打ち合う、近代テニス(ローンテニス・硬式テニス)から極初期に分岐し発展した球技。
2対2(ダブルス)が主流で、日本を発祥として、主に東アジアを中心としたアジア圏でプレーされるが、近年は東欧でも定期的にトーナメントが開催されている。
軟式庭球(なんしきていきゅう、略: 軟庭)、軟式テニス(なんしきテニス)とも呼ばれている。
正式名称は、1992年の全面的なルール改定の際にソフトテニスとなった。
特徴[編集]
ソフトテニスは、テニス(硬式テニス)と同サイズのコートを使用し、テニスと似た形状の道具を用いる。
ボールは同じゴム製だがテニスはフェルトでカバーされている。
ソフトテニスのボールは軽く扱いやすいが、同時に風などの自然条件の影響を受けやすい。
また硬式テニスと比べるとスピンが容易である。しかしスピン過多だとしばしば不安定になる特徴がある。
ダブルス中心に発展普及[編集]
ほぼダブルス中心の競技として発展してきたのがラケットスポーツとしては特異な点である。ダブルス中心での発展の過程でポジションの専門性(具体的には後衛、前衛のポジションを専門化し雁行陣形を用いる)が高くなったが、近年、オールラウンドプレーがおもに海外から流入、いわゆるダブルフォワードが台頭し、多様化が進んでいる。
一方で1990年代半ばにシングルスが正式採用され現在にいたる。第二次大戦前には明治神宮大会においてシングルスのルールが整備され実施されたが、連盟が分裂する騒動に発展。結局数年でシングルスは廃止。戦後は長らくダブルスのみのスポーツとなった。
1990年代半ばになって、国際普及での必要性が議論され、シングルスは独自ルールが立案され正式採用。国際大会においては1992年にジャカルタで開催された第二回アジア選手権において個人戦シングルスが行われたのが最初となる。翌1993年の東アジア競技大会(上海)では団体戦にも採用(上海大会には公開種目として参加)された。
国内では1994年に第1回の全日本シングルス選手権が天皇賜杯・皇后賜杯全日本ソフトテニス選手権(ダブルス)と同時開催された。