スケートボード
スケートボード(skateboard)は、一枚の板に車輪が付いた乗り物(運動用具)である。日本ではスケボーと略して呼ばれることもある。
2020年東京オリンピックで、ストリートとパークがローラースポーツの追加種目に採用された。2024年パリオリンピックでも追加種目として実施。
オリンピックの歴史の中で最初のメダリストは、男子は堀米雄斗(金、日本)、ケウビン・ホフラー(銀、ブラジル)ジャガー・イートン(銅、アメリカ)。女子は西矢椛(金、日本)、ライッサ・レアウ(銀、ブラジル)、中山楓奈(銅、日本)。
概要[編集]
通常は四つの車輪を持つ一枚の板に足を固定せずに立って乗る。全長31インチ(約78cm)程度のものが一般的。
日本でのプロ認定や各種競技会(ストリート・スケートボード)は、スラローム世代の日本スケートボード協会(AJSA)が、フラットランドに関しては日本フラットランドスケートボード協会(JFSA)が執り行っている。
五輪界ではローラースポーツ競技の種目。国際競技連盟はワールドスケート。日本の国内競技連盟はワールドスケートジャパン。
スケートボードの技のことを「トリック」と呼ぶ。
競技の種類[編集]
ストリートスタイル(Street)[編集]
- ストリート(街中)に存在する斜面、縁石、階段、手摺り等を技に利用する事から発展し、それらと同様の構造物を設置したスケートパークも存在する。コンテストではストリートリーグ / SLS(Street League Skateboarding)が世界最高峰の大会と認識されている。
パークスタイル(Park)[編集]
- お椀型のくぼみを組み合わせたコースで滑走する競技。エックスゲーム(X Games)のスーパーパーク(Super Park)から発祥し、現在ではバンズ・パークシリーズ(Vans Park Series)が世界大会と認識されている。日本国内には国際大会を開催できるレベルのパークスタイルコースが数少ない。
フリースタイル(Freestyle)/ フラットランド(Flatland)[編集]
- ボードに逆立ちする、ボードを横に倒して乗る、ボードを立てて乗るといった様々な技をフラットランド(平地)のみで行う。
ヴァーチカル(Vertical)/ ヴァート(Vert)[編集]
- 半円 / U字型の構造物(3m〜4m高)で滑走部分の最上部は垂直の90度となる。バーチカルランプ(スノーボードやインラインスケート等ではハーフパイプ)とも呼ばれ、トリックの難易度等を競う。
ビッグエアー(Big Air)[編集]
- メガランプ(Mega Ramp)と呼ばれる超大型構造物を滑走し、例えるならば「スキージャンプ」と「空への発射台」の2つを組み合わせたもの。エックスゲームにて世界大会が行われている。
スラローム(Slalom)[編集]
- 一列に並べたパイロンを潜り抜けながら進んで行く。潜った正確性やスピード、またはその両方を競う。
日本の道路上での扱い[編集]
スケートボードは「ローラー・スケートをし、又はこれらに類する行為」として、「交通のひんぱんな道路」における使用が禁止されている。(道路交通法76条4項3号)「ひんぱん」の基準に関しては明確な基準はないが、凡そ他の歩行者や車両等との交通の危険が生じうる程度の交通量がある場所と解される。
なお、昭和34年4月16日の名古屋高等裁判所の判例によれば1時間あたり、原付30台、自転車30台、歩行者20名程度の場合は、交通のひんぱんな場所とはいえないと判断されている。
上記の判例に基づいて判断されることが多く、実際に逮捕された例はあるが起訴された例はない。また車道をスケートボードで走行していて人身事故に遭う事例も出ている。
その他の問題[編集]
2020年東京オリンピックの影響でスケートボードが注目され、スケートボード愛好者が増加しているが、その一方で、スケートボーダーが路面や公園のベンチなどに傷を付けたり、シャッターなどを破壊する行為が日本各地で目立つようになり、社会問題化している。各自治体は、警察への通報を呼び掛ける看板を設置するなど、対策を強化している。
主な大会[編集]
- エックスゲームズ
- ARK LEAGUE