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ジョージア (国)

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ジョージア(グルジア語: საქართველო、グルジア語ラテン翻字: Sakartvelo、カナ: サカルトヴェロ、英語: Georgia)は、ユーラシア大陸の南コーカサスにある共和制国家。首都はトビリシである。ヨーロッパとアジアの境にあり、東ヨーロッパと西アジアのいずれにも区分されることがある。北はロシア連邦、南東はアゼルバイジャン、南はアルメニアとトルコと接し、西は黒海に面する。

ロシア内戦中の1921年にグルジア民主共和国が赤軍に占領され、以後ソビエト連邦を構成するグルジア共和国とされたが、ソビエト連邦の崩壊に伴い1991年4月に共和国として独立を回復した。

2008年、ロシア連邦が軍事侵攻し、ジョージア北部の南オセチアとアブハジアの「独立」を一方的に承認。日本は、侵攻を受けてロシアと国交断絶したジョージアの要請を受け、2015年4月までの国名呼称グルジア(ロシア語: Грузия, Gruziya)からジョージアへ変更した。

2020年時点人口:398万9000人(130位)(南オセチアとアブハジアを含む)

概要[編集]

ジョージアはコーカサス山脈の南麓、黒海の東岸にあたる。古来から数多くの民族が行き交う交通の要衝であり、幾度もの他民族支配にさらされる地にありながらキリスト教信仰をはじめとする伝統文化を守り通してきた。一方で、温暖な気候を利用したワイン(グルジアワイン)生産の盛んな国としても知られている。

ジョージアは、かつてソ連の構成国の一つであったが、1991年に独立を果たした。南オセチアとアブハジアの2地域が事実上の独立状態となっており、ロシアなど一部の国から国家承認を受けている。中央部のゴリは、旧ソビエト連邦の独裁者ヨシフ・スターリンの出身地でもある。

一方でロシア帝国とその後に成立したソ連の支配が長く続いたことから、独立後は様々な方面でロシアとの対立路線を取ることが多い。1997年にはウクライナの呼びかけに応じてアゼルバイジャンやモルドバとともにGUAMを結成し、2005年にはウクライナと共に民主的選択共同体(英語版、ウクライナ語版)(CDC)を発足して加盟、2009年には独立国家共同体(CIS)を脱退した。

1999年から欧州評議会のメンバーである。

なお、本項目では2015年4月以前の国家名称については「グルジア」、それ以後については「ジョージア」と表記する。また「グルジア語」「グルジア紛争(南オセチア紛争)」など、既に完全に定着したものについては「グルジア」を使用することとする。

国名[編集]

ジョージアにおける自称(エンドニム)は、サカルトヴェロ( საქართველო[ヘルプ/ファイル] [sakʰartʰvɛlɔ]、ラテン文字転写:Sakartvelo)であり、「カルトヴェリ人の地」を意味する。カルトヴェリ人の由来となった「カルトリ」は、ジョージア最古の文学作品『聖シュシャニクの殉教』(5世紀)にもみられる、ジョージア中心地域の古称である。この「サカルトヴェロ」系統の国名を使用しているのは、カルトヴェリ語族の諸語とエスペラントの「カルトヴェリーオ(Kartvelio)」または「カルトヴェルーヨ(Kartvelujo)」など少数である。

日本では、ロシア帝国支配下にあった19世紀から当地について知られるようになり、ロシア語名の "Грузия"[ˈɡruzʲɪjə] ( 音声ファイル) グルージヤ)を音韻転写した「グルジヤ」と英語名の"Georgia"([ˈdʒɔrdʒə] ( 音声ファイル) ジョージャ)を音韻転写した「ジョルジア」の2系統の外名(エクソニム)が使われていた。大正から昭和初期にかけては「ジョルジア」の方が主流を占めていたが、1956年の日ソ共同宣言に前後して共産圏の報道に強みを持つラヂオプレスが「グルジア」を採用していたことなどから、徐々に「ジョルジア」に対して優位を占めるようになった。このロシア語名は一説に、英語名のGeorgiaと同じく中世にペルシャ語で使われていた「グルジュ」もしくは「グルジャーン」という呼称がアラビア語などを経由して十字軍時代にヨーロッパへ紹介されたのが由来とされる。スラヴ語圏でも13世紀ごろからこのグルジュに由来する呼称が見られるようになり、その後、キリスト教国であるジョージアの守護聖人「聖ゲオルギオス」の名に結びつけられていった。

国家としてのジョージアは、アメリカ合衆国のジョージア州とラテン文字綴り字および発音も同一ながら、地名の由来のみならず歴史的にも何の関連性もない。しかしながら、首都のトビリシはジョージア州の州都でもあるアトランタと1987年に姉妹都市関係を締結しており、1994年にはジョージア国家警備隊とジョージア州兵(英語版)組織の間で相互協力協定(en:Georgia–Georgia National Guard Partnership)が締結されている。

1995年のジョージア憲法採択以降は国名に「共和国」などの政体名を含まないのが正式名称だが、英語圏ではアメリカのジョージア州との混同を避けるため、国家を "Country of Georgia"、アメリカの州を "State of Georgia" と呼び分ける慣例がある。日本語でも同様に「ジョージア」(ジョージアこく)と「国」を付加した呼称が使用される場合がある。また、ビートルズの楽曲『バック・イン・ザ・U.S.S.R.』では、互いに無関係ながら英語では同一の名称で呼ばれる2つの地名に引っかけたジョークが歌詞に含まれていることで知られる。

1992年に日本と国交を樹立して以降、ロシアの首都モスクワを経由せずに現地の情報が直接入るようになったことから、特に主要民族たるカルトヴェリ人の間で根強い反露感情について日本でも広く知られるようになった。2000年代半ばには特許分野や一部のワイン輸入業者が「グルジア」の使用を取りやめて自主的に英語名の「ジョージア」を使用するようになった。しかし、2008年に勃発した南オセチア紛争を機に、ロシアとの敵対関係が決定的なものとなったことも後押しし、この時期から日本を含めて「グルジア」系統の外名を使用している各国に対して、個別に「グルジア」の使用取りやめと英語名の「ジョージア」(Georgia)採用が要請されるようになった。韓国では2010年にこの要請を受け入れて「그루지야(グルジヤ)」から「조지아(ジョージア)」へ外名を変更しているが、北朝鮮では現在も「그루지야(グルジヤ)」を使用している。かつてのソビエト連邦構成国では、リトアニアが2018年からリトアニア語の外名を "Gruzia" から "Sakartvelo" へ変更することを国会議長が表明している。

日本政府に対しては、2014年10月の首脳会談で正式に「グルジア」の使用を取りやめて「ジョージア」へ外名を変更するよう要請が行われ、2015年に日本政府が使用する外名の根拠法となる在外公館の名称及び位置並びに在外公館に勤務する外務公務員の給与に関する法律(在外公館設置法)別表の改正案が、国会で衆参両院の全会一致による可決を経て、4月22日付けで公布・施行され、同日には外務省のサイトで外名変更の告知が行われた。日本政府が(政体などの変革を理由とする場合を別にして)外国政府から個別に外名の変更を要請されて受諾したのは、1986年(在外公館設置法の別表改正は2003年)にコートジボワールの外名変更要請(それ以前はフランス語名を意訳した「象牙海岸」を使用していた)を受け入れて以来2例目となる。

漢字表記には「グルジア」に由来する「具琉耳」と「ジョージア」に由来する「喬治亜」の2通りがある。台湾(中華民国)では「喬治亞」を採用しているが、中華人民共和国では格鲁吉亚(簡体字)、香港では格魯吉亞(繁体字)と、いずれも「グルジア」系統の外名が現在も使用されている。



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