ジュネーヴ
ジュネーヴ(仏: Genève)は、スイス西部、レマン湖の南西岸に位置する都市(コミューヌ)。フランス語圏に属し、ヨーロッパ有数の世界都市であり、ジュネーヴ州の州都である。
概要[編集]
人口は約19万人(2011年)、面積は15.93平方キロメートル、標高は375メートル。チューリッヒに次ぎスイス第2の都市。金融業が発達しており、プライベードバンクの中心地である。
三日月形のレマン湖の南西側の角を取り囲むように広がり、サレーヴ山(Mont Salève)、ジュラ山脈等の山地に囲まれる。市内をアルヴ川、ローヌ川が流れる。
『ジュネーヴ家族由来の著名人家系 -起こりから今日まで-』という本が、土地の有力者とフランスのそれにまたがる閨閥の形成過程を17世紀から具体的に記している。第6巻まではインターネットアーカイブで見ることができる。最新巻は第7巻である。ピクテ銀行やロンバー・オディエ銀行等を営む各家系も登場する。そのような由緒あるプライベートバンクの本店がジュネーヴには集中している。
この世界都市にはロスチャイルド家のシャトー・ド・プレニーがあり、第二次世界大戦前には国際連盟の本部が置かれた。現在も国際連合の専門機関など多くの国際機関が所在し、条約の作成やさまざまな国際会議が行われている。
そのため、日本も特命全権大使を長とする在ジュネーブ国際機関日本政府代表部、及び、軍縮会議日本政府代表部を置いている。ただし、領事業務はこれらの代表部ではなく、在ジュネーブ領事事務所(旧・在ジュネーブ日本国総領事館)で行っている。
ジュネーヴでは、サロン・アンテルナショナル・ド・ロト(ジュネーヴ・モーターショー)、国際高級宝飾時計展(ジュネーヴ・サロン)をはじめとする様々な国際見本市が催される。日本の民間研究所が2016年に発表した「世界の都市総合力ランキング」では、世界30位と評価された。また、アメリカのシンクタンクが2016年に発表した世界都市ランキングでは世界36位と評価された。
スイスの公用語は、ドイツ語、フランス語、イタリア語、ロマンシュ語の4言語であるが、フランス語圏のジュネーヴでは、ほとんどの場合フランス語が用いられる。世界都市であるため、基本的に英語も通用する[要出典]。
各言語での名称[編集]
ジェノヴァ共和国と語源は同一である。
各言語での名称は以下の通り。
- フランス語: Genève(/ʒənɛv/, ジュネーヴ)
- ドイツ語: Genf(/gɛnf/, ゲンフ)
- イタリア語: Ginevra(/dʒiˈneːvra/, ヂネーヴラ)
- ロマンシュ語: Genevra(ジェネヴラ)
- 英語: Geneva(/dʒɨˈniːvə/, ヂニーヴァ)。英語ではイタリアの都市ジェノヴァ(英語: Genoa)と表記が似ていることから混同されることが多々ある。
- スペイン語: Ginebra(ヒネブラ)
- 日本語: カタカナで「ジュネーブ」または「ジュネーヴ」。漢字では「寿府」(旧字体では「壽府」)と表記される。
- 中国語: 日內瓦(拼音: Rìnèiwǎ, 「寿府」は通じない。)