ジャパン・プロフェッショナル・バスケットボールリーグ
ジャパン・プロフェッショナル・バスケットボールリーグ(英: Japan Professional Basketball League、略称: B.LEAGUE)は、日本のプロバスケットボールリーグである。
概要[編集]
- FIBA - 国際バスケットボール連盟
- JBA - 公益財団法人日本バスケットボール協会
- JBL機構 - バスケットボール日本リーグ機構(後の日本バスケットボールリーグ。NBLおよびNBDLの前身)
- NBL - ナショナル・バスケットボール・リーグ
- NBDL - ナショナル・バスケットボール・デベロップメント・リーグ
- bjリーグ(TKbjリーグ) - 日本プロバスケットボールリーグ(ターキッシュ エアラインズ bjリーグ)
- JPBL(B1、B2) - 公益社団法人ジャパン・プロフェッショナル・バスケットボールリーグ
- JBL(B3) - 一般社団法人ジャパン・バスケットボールリーグ
- B1、B2リーグ - Bリーグの1部および2部。
- B3リーグ - Bリーグの直下に位置するリーグ。JBL(B3)が運営する。
- シーズン - 開催年度。「2016-17シーズン」のように、開始年および終了年を併記する。
発足までの経緯[編集]
日本における男子バスケットボールのトップリーグは、2005年にbjリーグ(TKbjリーグ)がJBAおよびJBL機構から独立する形で発足して以来、2リーグ(NBL・TKbjリーグ)の並立する状態が続いていた。この状況に懸念を示したFIBAが、「トップリーグの統一」「協会の体制および組織の改革」「ユース世代を含めた代表強化体制」の3つが必要であると指摘したが、トップリーグの統合さえ遅々として実現に至らなかった。
2013年12月17日、国際オリンピック委員会(IOC)委員でもあるパトリック・バウマンFIBA専務理事(当時)がJBAに対し、2つのリーグがある状況を早期に改善するよう通告した。現状のままでは、2020年東京五輪の開催国枠を日本代表に付与しない可能性もあるとして、「今回がラストチャンス」と言及した。世界連盟が一国の競技団体に対し、ここまで改革を要求するのは異例の事態であり、東京五輪出場にまで波及する「最後通告」の形となった。これは、FIBA本体も組織改革や大会システムの大幅な変革を進め、バスケットボールのブランド力を高めようとしてきた事の反映であった。
2014年4月、バウマンが再来日した際に回答期限を10月末とした上で、改めてリーグ一元化と協会の内部統制の改善を求めた。同年7月、「新リーグ組織委員会」が発足し、JBA・NBL・bjリーグによる話し合いが続けられたが、期限を過ぎても十分な方向性を示すことはできなかった。同年11月26日、FIBAがJBAの会員資格を無期限停止し、日本代表の国際試合への出場が不可能となった
これを受けて、2015年1月、FIBAは両リーグの統合を含むJBAの諸問題を改革するため、1993年に開幕したJリーグの創設に大きく貢献したJリーグ初代チェアマンの川淵三郎がチェアマン(代表)を務める作業チーム「JAPAN 2024 TASKFORCE」を発足させた。その後、TASKFORCEの主導のもと両リーグの統合を検討した上で、同年4月1日にジャパン・プロフェッショナル・バスケットボールリーグ(JPBL)が設立され、川淵が初代チェアマン(理事長)に就任した。同年8月9日に資格停止処分が解除され、国際試合への出場が可能となった。
名称[編集]
リーグの名称はBリーグ(ビーリーグ、英: B.LEAGUE)。『Bはシンプルに、バスケのB。「Boys, be ambitious」のbe動詞のBのように、可能性を秘める』として命名された。
構造[編集]
2部制を採用する(概要は以下の通り)。B3リーグに参加するクラブは、一定の条件を満たせばJPBLへの「準加盟」クラブとして対応する。
カテゴリ | クラブ数
(2016-17シーズン) |
クラブの形態 | 選手 | ホームゲーム(主催試合) |
---|---|---|---|---|
B1 | 18 | プロのみ | アマチュア登録は2名まで | 全体の80%以上を同一の会場で行う |
B2 | 5名以上をプロ登録する | 全体の60%以上を同一の会場で行う | ||
B3リーグ(参考) | 9 | プロ・アマチュアの混成 | - | - |
- クラブライセンス制度(Bリーグクラブライセンス)を採用する。
- 3地区制を採用する。
- 初年度からクラブの昇降格を行う。
参加条件[編集]
2016-17シーズンにB1・B2およびB3リーグへ参加するクラブは2015年3月31日時点でNBL・TKbjリーグ・NBDLのいずれかに所属するクラブから選ばれた。2017-18シーズン以降も、条件を変えたうえで新たに参加するクラブを募集する。
参入にあたっての基準は以下の通り。
カテゴリ | ホームアリーナ(本拠地)の収容人数 | 年間売上収入 | ユースチームの保有 |
---|---|---|---|
B1 | 5000人以上 | 1億円以上 | 要 |
B2 | 3000人以上 | 1億円以上 | |
B3リーグ(参考) | - | - | - |
- 明確な理念を定める。
- チーム名に地域名を加える。
- 企業名をチーム名に使用してもよいが、2015-16シーズンから引き続き使用する場合、かつクラブの公式文書およびwebサイトで使用する場合に限る。
- ホームタウン(活動地域)を設定する。
- ホームアリーナおよび練習場を確保する。
- ファンクラブや後援会などの支援団体を保有する。
- 債務超過に陥っていない、かつ3期連続で赤字を計上していない。
- ライセンスの有効期間は1年とする。翌シーズンも参加する場合は前年11月末までに申請する。
- 基準を満たさなかったクラブは、成績に関わらずB3リーグに降格する。ただし債務超過または3期連続の赤字の場合は原則としてBリーグからの除名・退会となる。
2018-19シーズンについては、日本社会人バスケットボール連盟の設立に伴い、2017年11月に開催の「日本社会人バスケットボール選手権プレ大会」に出場したクラブを対象としてB3リーグへの参入審査を行う(ただし、和歌山トライアンズについては左記大会の出場有無に関わらず審査対象とする)。2019-20シーズン以後は、日本社会人バスケットボール連盟が推薦したクラブを対象としてB3昇格の審査を行うとしている。
2017-18シーズンより、翌年度シーズンのB1に昇格する場合の案件として、従来の成績面(上位2チームが自動昇格。3位はB1の16位との入れ替え戦)に加え、1試合平均の観客動員が1500人未満である場合はB1昇格権利を喪失(この場合でも次点チームの繰り上げはない)とするルールが定められた。