ジャスミン茶
ジャスミン茶(ジャスミンちゃ、英語: jasmine tea)、中国語では茉莉花茶(モーリーフアチャー、拼音: mòlìhuāchá)とは、中国茶のひとつ。中国においてもっとも有名な茶の香りである。
いわゆる六大茶とは別の花茶(フアチャー、拼音: huāchá)に分類され、ジャスミン茶はその代表的なものといえる。花茶を含めて中国茶を七大茶と分類する場合もある。フレーバーティーの一種。
茶葉にモクセイ科ソケイ属のマツリカ(茉莉花、アラビアジャスミン)の花の香りを吸着させたもので、もっとも有名な花茶である。強い花の香りを持つが茶の味を妨げることはない。一般的には緑茶が用いられるが、白茶や烏龍茶、プーアル茶が用いられているものもある。
中国では福建省福州市が一大生産地として知られ、その生産地・生産工程および喫茶文化が「福州市のジャスミンと茶文化システム」として国連食糧農業機関の世界重要農業遺産システムに登録されている。中国北部では、来訪者を歓迎する手順としてジャスミン茶を提供するのが通例である。
歴史[編集]
ジャスミン茶は中国福建省の地方飲料であり、ジャスミンの花は福建省の省花である。もともとは品質の落ちた茶葉を無駄にせず美味しく飲む為にマツリカの花の香りを吸着させて飲んだのが始まりと言われており、中国でもよく飲まれるお茶のひとつとして挙げられる。特に山東省、成都市、天津市、北京など、華北で好まれる。
明代に入り、固形茶の製造が中止され茶葉が中心になり、花茶が登場するようになった。
飲み方[編集]
蓋や取っ手付きの陶磁器製のカップの底にジャスミン茶の茶葉を入れ、熱湯を注ぎ蓋をする。しばらくして茶の出るのを待ってから飲む。
マツリカの香りを付けた茶葉を球状にしばったり、さらにセンニチコウ等の花をドライフラワーにしたものを包み込んだ工芸茶も作られている。これらは湯を注ぐことで、茶葉が開き、形の変化を見て楽しむことができるので、耐熱ガラス製のコップやポットを用いるのが一般的である。
効能[編集]
ジャスミン茶に含まれる花の香り成分によるリラックス効果が期待される。また、テアニンが含まれており、集中力アップが期待される。