You can edit almost every page by Creating an account. Otherwise, see the FAQ.

コアラ

提供:EverybodyWiki Bios & Wiki
移動先:案内検索

コアラ(Koala、学名:Phascolarctos cinereus)は、哺乳綱双前歯目コアラ科コアラ属に分類される有袋類。現生種では本種のみでコアラ科コアラ属を構成する。

日本語の別名はコモリグマ(子守熊)またはフクログマ(袋熊)であり、オーストラリア大陸東部の森林地帯(ユーカリ林など)に生息している。

体色は背面が灰色で、腹面が白色、体長は約65 - 82センチメートル、体重は約4 - 15キログラムである。オーストラリア北部に生息するコアラよりも(後述の理由により)南部に生息するコアラの方が体が大きく体毛の長さも長い。タンニンや油分を多く含むユーカリの葉や、アカシア、ティーツリーの葉や芽を食べる。稀に歩くこともあり、4足歩行である。

分布[編集]

オーストラリア(クイーンズランド州南東部、ニューサウスウェールズ州東部、ビクトリア州、南オーストラリア州南東部)に分布している。

西オーストラリア州、タスマニア州には分布していない。分布域内では熱帯雨林、温帯のユーカリ林、疎林などに生息する。特に川沿いや海岸地帯に近い、肥沃な場所でユーカリ類に含まれるタンニンや油分が少ない場所を好む。通常は単独性で、群れを作らない。

ヨーロッパ人到来によって分布域を急激に減少させ、1930年代までには、ヨーロッパ人入植前の50%にまでに分布域は減少した。南オーストラリア州の個体群の一部には、州内外の個体群を再導入された個体群も含まれる。

形態[編集]

体長はクイーンズランド州に生息するコアラのオスで体長674 - 736ミリメートル、体重4.2 - 9.1キログラム、メスで体長648 - 723ミリメートル、体重4.1 - 7.3キログラム、オーストラリア南部に生息するコアラはオスで体長750 - 820ミリメートル、体重9.5 - 14.9キログラム、メスは体長680 - 730ミリメートル、体重7 - 11キログラムである。尾は外部から見えない。オスはメスよりも体重が最大で50%重く、体長も大きい。また、北部の亜種より、南部の亜種の方が25 - 35%ほど大きい。なお、尻尾は退化しており存在しない。体色は、背面が北部の亜種は灰色であり、南部の亜種は茶褐色になることがある。稀ではあるが、2017年8月にオーストラリア動物園で白色の赤ちゃんが誕生した。腹面は白色から乳白色である。体毛は厚くごわごわしている。北部の亜種に比べ南部の亜種はふさふさとしており、冬の寒さに耐えられるようになっている。オスの胸には茶色の縦線-胸腺があり、ここからにおいを発する。オスはこの腺から出るにおいや、尿のにおいにより、縄張りを主張する。外耳は小さいが周囲の体毛が長いため、特に南部亜種では大きく見える。メスは育児嚢を持ち、この中に乳首を2つ持っている。育児嚢はウォンバットと同じく後ろ向き、つまりコアラが座っている状態の場合、下向きについている。オスの交尾器は有袋類の独特な形状をしており、途中から二股に分かれてY字型をしていて亀頭が2つある。これはメスの膣内がY字に分かれていて、真ん中を産道が通っているためである。樹上生活に適応しており、脂肪は少なく筋肉質である。特に四肢の筋肉が発達しており、樹上を素早く移動できる。手足には鋭い爪のついた5本の指を持つ。前足は第1指と第2指とほかの3指が向かい合っており、木の枝などをつかむことができる。また、後肢の第2指と第3指は癒合しており、第1指とほかの4指が向かい合っていて、前足と同様に木の枝をつかめるようになっている。また後足の癒合した第2指、第3指の爪が他の爪よりも少し長く、これを使い毛繕いを行う。歯式はI3/1(門歯)、C1/0(犬歯)、P1/1(小臼歯)、M4/4(大臼歯)。コアラの犬歯は、肉食獣ではないため大きくはないが、臼歯はよく発達しており年齢とともにすり減っていく。

分類[編集]

3亜種に分かれるとされていたが、南部個体群ほど大型で長毛・濃色になること(連続的な地理変異)から亜種の有効性を疑問視する説もあった。例としてMSW3では本種に亜種を認めていない。

コアラはコアラ科コアラ属で現生する唯一の種である。化石種では他に同じ科の属、同じ属の種があり、西オーストラリア州南西部やオーストラリア中央部や北部において化石が発見されている。ヨーロッパ人による最初のコアラ目撃記録は、1798年1月26日にジョン・ハンターの使用人であったジョン・プライスがシドニー西部の高地を探検しているときであり、「先住民がCullawineと呼ぶ、アメリカのナマケモノのような生き物がいた」と記録している。その後、1802年に、探検家のフランシス・バラリアーが、先住民が “colo” と呼ぶ、サルのような生き物がいることを記録している。1816年にフランスの動物学者ブランヴィルが、コアラの属名そしてPhascolarctosを与えた。これはギリシア語の phaskolos および arktos からきており、それぞれ「皮の袋」「熊」という意味である。また1817年にドイツ人動物学者Goldfussが、種小名としてコアラに cinereus という名を与えた。この言葉はラテン語由来で、「灰色の」という意味である。19世紀に一時、同じ有袋類のウォンバットに近縁であるとされたが、1921年まではコアラは完全な樹上性であり、一方のウォンバットは地面に穴を掘る半地中性の生活を送ることから、議論の的となっていた。現在は同じウォンバット型亜目(Vombatiformes)に分類されている。



Read or create/edit this page in another language[編集]