キングダム (漫画)
『キングダム』は、原泰久による日本の漫画作品。『週刊ヤングジャンプ』(集英社)にて2006年9号より連載中。
第17回手塚治虫文化賞マンガ大賞受賞作品である。累計部数は2023年11月17日発売の70巻をもって1億部を突破している。2020年12月に発売された60巻をもってシリーズ初の初版100万部を達成した。
概説[編集]
古代中国の春秋戦国時代末期における、戦国七雄の争乱を背景とした作品。中国史上初めて天下統一を果たした始皇帝と、それを支えた武将李信が主人公である。2013年、第17回手塚治虫文化賞のマンガ大賞を受賞した。
作者の原泰久は漫画家に転身する前のサラリーマン時代に経験した「組織」の美学を当該作品に注ぎ込んでいる旨を明かしている。その意気込みは「もし学生でデビューしていたら、キングダムは描けなかった。社会人経験は大きかったと思います」と語るほどである。
当初は人気が出ず、それで歴史も勉強しなおすなど苦闘して、いいものを描いている自信があった。しかし、アンケートで最下位になり、連載打ち切りの候補になった。行き詰って、それで以前、アシスタントをしていて師匠と仰ぐ井上雄彦に相談すると一言「話はこれでいい、ただ主人公の信の黒目が小さい」とアドバイスを受けた。それで絵よりストーリーに重点を置いていたそれまでの姿勢を改め、絵に向き合った。そして、黒目を大きくすると、バランスを取るため全体のタッチや構成も変化し、単行本でなら第4巻あたりから躍動感のある絵になり、人気が出て初の読者アンケート1位になった。
あらすじ[編集]
紀元前3世紀、500年の争乱が続く古代中国の春秋戦国時代末期を舞台に、「中華統一」を目指す後の始皇帝・第31代秦王・嬴政と、その元で「天下の大将軍」を目指す主人公・信の活躍を中心に描く。