オールスター感謝祭
『オールスター感謝祭』(オールスターかんしゃさい、英字表記:ALL STAR THANKSGIVING FESTIVAL)は、TBS系列で1991年10月5日の秋より毎年、番組改編期である春(3月末 ‐ 4月上旬)と秋(9月末 ‐ 10月上旬)の土曜日18:30 - 23:48 (JST) に年2回生放送されている日本の大型クイズ・バラエティ番組であり、2021年10月9日の放送で満60回・30周年を迎えた長寿番組の一つである。略称は「感謝祭」。
本稿では、派生番組である『ミッドナイト感謝祭! もってけダービー'14春』『オール芸人お笑い謝肉祭'16秋』『オールスター後夜祭』についても記述する。
概要[編集]
TBSテレビの人気番組・新番組に出演するタレントを集めてクイズが行われる、改編期特別番組である。1987年春から1991年春まで放送されていた『クイズまるごと大集合』を大幅にリニューアルする形でスタートした、大型クイズ特番。
毎回大人数の芸能人(2013年春までは200人、2013年秋は180人、以降は原則160人程度、2020年秋からは新型コロナウイルスによる影響で50名程度。2023年春は60名程度)が解答者としてクイズに参加し、早押し多者択一クイズ(原則として4択クイズ)を展開する。TBS・Bスタジオ(1994年秋までは旧社屋・Gスタジオ)にセットが設営され、司会者とひな壇状に座った解答者が向かい合う形で着席する。
『4・10月だョ!全員集合』『春秋のスペシャル決定版・テレビまるごと大集合』『クイズまるごと大集合』から続く、春・秋の改編後の番組宣伝を兼ねた特番であるため、主に連続・単発ドラマに出演する俳優・女優や、TBS系列のバラエティ番組・情報番組のレギュラー出演者が多数参加。各出演者の席には番号と縦書きのネームプレート(右側からレギュラー出演している番組・新番組名(MBS・CBC制作を含む)、氏名、グループ・コンビ名の順)が割り当てられている。また、出演者や新番組に絡むクイズも出題される。
クイズは通常の選択問題(ピリオドクイズ)のみならず、解答者が参加するミニマラソン等のゲーム(イベント)に関する予想クイズもある。また、イベントの参加者にも成績に応じてポイントが加えられる。この番組独特のルールにより、他のクイズ番組では高成績を残さない芸能人が総合優勝者やピリオドチャンピオンになることがある。
回を追うごとにイベントの比重が高くなり、一時期は一般常識や時事・流行などに関するクイズが大幅に減少していた。だが、当番組のクイズ作家・矢野了平によると2020年秋以降、その一時期と比較してクイズが増加傾向にあり、クイズとイベントのバランスを保っている。また生放送の性質上、放送時間に限りがあることと、延長も不可能である以上、事前に決まっていたピリオドクイズも進行の都合によってはカットとなり放送されないため、後述するようにピリオドが始まっても第1問がそのまま最終問題となることもままある。
尚、18歳未満の解答者は労働基準法を遵守するため22時までに退席、13歳未満の解答者は児童福祉法を遵守するため20時までに退席する。
放送形態[編集]
番組開始当初からステレオ放送・生放送を実施している。2004年秋からはハイビジョン制作、2006年春からは双方向対応番組(→データ放送対応番組)。2011年秋からはリアルタイム字幕放送を実施している。
双方向対応で放送していた際は、クイズ成績をTBS側に送る視聴者は送信に使用するデジタル受信機器(デジタルテレビなど)にLAN回線を接続する必要があった。2014年秋以降は通常のデータ放送となりクイズには解答できるが、クイズ成績の送信システムは廃止となっている。
基本ルール[編集]
基本ルールは、前身番組『クイズ!当たって25%』の特番時代から適用されている。
解答方法は、各解答者席に置かれている「キーパッド」と呼ばれる1から6までのボタンとタッチパネル式の液晶画面がついた端末を操作する。通常は4択で1つのボタンを押す。また、正解が2つ以上ある問題は全てのボタンを押していないと不正解となる。また、一部の問題ではタッチパネル式の液晶画面を操作して解答する。キーパッドはクイズを管理するコンピューターに接続され、参加者全員がどの選択肢をどのタイミングで押したかが100分の1秒単位で把握できるようになっており、司会者席ではそれが確認できる。
以下のルールでクイズを何度も繰り返し、最終的な正解数(正解ポイント)と正答の解答タイムのトータルを元に総合順位が決定する。正解数が最優先で、同率の場合は正答の解答タイムが短い人が上位になる。なお、1997年の春・秋は正解数ではなく、獲得賞金額でランキングが、2015年秋はルールが大幅に異なっていた為クイズポイントでのランキングが総合成績となった。
ピリオドクイズ(予選)[編集]
クイズは数問ごとにまとまっており(「Period(ピリオド)」と呼ばれる)、解答者は各ピリオドで最初から何問連続で正解できるかを競う。司会者による「全員Stand up !」の号令で、解答者は全員起立した状態でスタートし、問題に誤答した解答者は失格、正答しても最も遅くボタンを押していた解答者も「予選落ち」として失格となる。失格となった解答者は着席し、そのピリオドの残りの問題の解答権が無くなる。また、「予選落ち」が同タイムで2人以上が並んだ場合はその全員が失格となる。
各ピリオドの最終問題(ラスト問題)の正解者のうち一番早く押した人が、ピリオドチャンピオンとなり賞金を獲得できる。ただし、どこでラスト問題が出題されるかは解答者には伝えられず、解答時間終了と同時に鐘が鳴ることで初めてラスト問題であることがわかるため、各ピリオドで終盤になると、ピリオドチャンピオンを狙う解答者は選択肢を確認せずに解答時間開始前からボタンを連打する。
鐘が鳴る前の問題でも、正解者が1人の場合(2人以上でも「予選落ち」により残りが1人になる場合)は、その問題でピリオドチャンピオンが決定し賞金を獲得できる。正解者が0人となった場合は、「全員復活」として再スタートする。また、賞金をキャリーオーバーとして次のピリオドに持ち越す場合もある。また、問題の正解が誤りであったことが即座に判明した場合・キーパッドの故障(コンピュータのトラブル)による場合などでも「全員復活」となるケースがあった。
2015年春の放送では、上記の「予選落ち」システムは適用されず、全員が全問題に解答できるシステムであった。
2017年春からは、ピリオドクイズは正解するごとに1問に付き2ポイント、山分けクイズにも正解するごとに配当金に加え1問につき1問分のポイントが付与される。
2020年秋以降は解答者数大幅減少の影響もあり、全問「予選落ち」無しで実施。ピリオドクイズ、イベント企画も正解するごとに一律1問分加算され、総合成績発表の順位も正解した問数で表記された(データ放送と共通)。
尚、2015年秋の放送のみ大幅にルールが異なっていため、ピリオドクイズのシステムは使用されていない。
ボーナスクイズ[編集]
2014年秋まではピリオドチャンピオン決定後に、ボーナスクイズとして並べ替え問題がチャンピオンも含めた出場者全員に対して出題されていた。通常、選択肢は4つ(最大6つ)で並べ替え問題が出される。ここでチャンピオンが正解した場合は、さらにボーナス賞金を獲得できる。チャンピオンが不正解の場合は、その他の正解者に対してボーナス賞金が山分けされる(正解者0人の場合は、ボーナス賞金を次のピリオドに持ち越す場合もある)。
2015年春からはボーナスクイズが廃止となった(ただし、後述する『後夜祭』では実施している)。
賞金・賞品[編集]
ピリオドごとの賞金[編集]
期間 | ピリオド賞金 | |||
---|---|---|---|---|
開始 | 終了 | チャンピオン | ボーナスクイズ | 合計 |
1991年秋 | 2008年秋 | 25万円 | 25万円 | 50万円 |
1997年秋 | 1997年末 | 25万円 | なし | 25万円 |
2009年春 | 2014年春 | 15万円 | 15万円 | 30万円 |
2013年秋 | 20万円 | なし | 20万円 | |
2014年秋 | 15万円 | 10万円 | 25万円 | |
2015年春 | 2019年秋 | 15万円 | なし | 15万円 |
2015年秋 | なし | なし | なし | |
2020年秋 | 金一封 | なし | 金一封 |
また、休憩明けの遅刻対策として、一時期の休憩直後のピリオドは、チャンピオン・ボーナスクイズの賞金が共に通常の倍額に設定されていた。遅刻者は第1問に間に合わないと「タイムオーバーによる無回答」とみなされ回答権を失うため、ボーナスクイズまでは解答できなくなる。
なお、出場者が考案した問題が出される場合、考案者は問題制作料として賞金とは別に3000円を獲得できた。
総合順位による賞品・賞金[編集]
最終総合順位の上位に入るとクイズやイベントで獲得した賞金とは別に賞金・賞品が出る。