アーノルド・シュワルツェネッガー
アーノルド・アロイス・シュワルツェネッガー(Arnold Alois Schwarzenegger、発音 [ˈʃvɑːrtsnɛɡər]、ドイツ語発音: [ˈaɐ̯nɔld̥ ˈalɔʏs ˈʃvaɐ̯t͡sn̩ˌɛɡɐ]、1947年7月30日 - )は、オーストリア系アメリカ人の俳優、実業家、元ボディビルダー、元政治家であり、2003年から2011年まで第38代カリフォルニア州知事を務めた。
シュワルツェネッガーは、ボディビル時代には「オーストリアのオーク(Austrian Oak)」、俳優時代には「アーニー(Arnie)」や「シュワジー(Schwarzy)」、政治家時代には「ガバネーター(The Governator)」(「州知事(Governor)」と「ターミネーター(Terminator)」を混ぜたもの)というニックネームで呼ばれていた。日本では「シュワちゃん」という愛称で知られている。
略歴[編集]
ユーリ・ウラソフへの憧れから15歳で重量挙げを始め、20歳でミスター・ユニバースのタイトルを獲得し、その後、ミスター・オリンピア・コンテストで7度の優勝を果たすなど、ボディビル界の重鎮として多くの著書や記事を残している。 ミスター・オリンピアに次いで重要なボディビル・イベントとされるアーノルド・スポーツ・フェスティバルは、彼の名前にちなんで命名されている。 彼は、史上最も偉大なボディビルダーの一人であると同時に、最もカリスマ的で有名なボディビル界のアンバサダーであると広く認められている。
ボディビルを引退した後、シュワルツェネッガーは、ハリウッドのアクション映画スターとして世界的に有名になった。ボディビルのドキュメンタリー映画『アーノルド・シュワルツェネッガーの鋼鉄の男』(1977年)に出演した後、剣と魔法の物語『コナン・ザ・グレート』(1982年)でブレイクし、1984年には続編が製作されるほどの興行成績を収めた。その後、批評家や商業的に成功したSF映画『ターミネーター』(1984年)にタイトルキャラクターとして出演し、その後、続編の『ターミネーター2』(1991年)、『ターミネーター3』(2003年)、『ターミネーター:新起動/ジェニシス』(2015年)、『ターミネーター:ニュー・フェイト』(2019年)で同様のキャラクターを演じている。また、『コマンドー』(1985年)、『バトルランナー』(1987年)、『プレデター』(1987年)、『トータル・リコール』(1990年)、『トゥルーライズ』(1994年)などの成功したアクション映画に加え、『ツインズ』(1988年)、『キンダーガートン・コップ』(1990年)、『ジュニア』(1994年)、『ジングル・オール・ザ・ウェイ』(1996年)などのコメディ映画や、アクションとスリラーが混在したバディ刑事ドラマ『レッドブル』(1988年)などにも出演している。 映画製作会社オーク・プロダクションズの創設者でもある。
2003年10月7日に行われたグレイ・デイビスカリフォルニア州知事(当時)の後継者を決める特別リコール選挙で、共和党候補として初当選した。投票率は48.6%で、次点のクルーズ・ブスタマンテに17ポイントの差をつけた。2006年のカリフォルニア州知事選挙では、55.9%の得票率で再選され、知事としての任期を全うした。2011年、知事としての任期を満了し、俳優業に復帰した。
1986年にジョン・F・ケネディ大統領の姪であるマリア・シュライバーと結婚。1997年に家政婦との間に子供をもうけたことをシュワルツェネッガーが認めたため、2011年に別居し、2021年に離婚が成立した。
生い立ち[編集]
アーノルド・アロイス・シュワルツェネッガーは1947年7月30日、オーストリア共和国シュタイアーマルク州タール町で、父グスタフ・シュワルツェネッガー(1907年 - 1972年)と母アウレーリア・シュワルツェネッガー(旧姓・ヤドルニー、1922年 - 1998年)の次男として生まれた。
シュワルツェネッガーの家系は以前からチェコ系ではないかといわれていたが、2020年、スロバキアの家系研究者アリツァ・ヤンチョコヴァーらの調査により、父グスタフ方の元の姓はマフ(チェコ語:Mach)で、1841年生まれの曽祖父ウェンゼル・マフ(チェコ名・ヴァーツラウ、チェコ語:Václav)が、出身地のボヘミア地方コチョウ村(現・チェコ共和国プルゼニ県タホウ郡コチョウ村)から当時鉱山町だった現在のシュタイアーマルク州ノイベルク・アン・デル・ミュルツ町に移り住み、鍛冶屋を営んでいたことが明らかになった 。ヤンチョコヴァーの調査で、1872年に誕生した祖父カールは当初マフ姓を名乗ったものの、非嫡出子(婚外子)であったため、のち母方のシュワルツェネッガー姓に改めていたことも判明した。
また、ニーダーエスタライヒ州グログニッツ町出身の母アウレーリア方の家系はよく分かっていないが、旧姓のヤドルニー(チェコ語:Jadrný)はチェコ人の姓であり、やはりチェコ系であるとみられている。
父グスタフはオーストリア連邦陸軍小隊長を経て1937年に警察官になった後、アンシュルス(オーストリア併合)直前の1938年、自発的にオーストリア国内のドイツ国家社会主義労働者党への入党を申請し、1939年には同党所有の準軍事組織である突撃隊への入隊も申請したが、実際に入党できたのはドイツ国防軍入隊(1939年)後の1941年だった。第二次世界大戦では第4装甲軍第521野戦憲兵隊先任軍曹として東部戦線に従軍。スターリングラードの戦いで負傷し、第一級鉄十字章を受章した。戦傷治療を行っていたがマラリアの発作が続いたため1944年に除隊し、シュタイアーマルク州グラーツ市の郵便監察官として終戦を迎えた。1947年に内務省所管のオーストリア連邦憲兵隊警察官に復帰。地区憲兵隊司令などを歴任した。
グスタフとナチス・ドイツの関係は1990年に明るみになり、シュワルツェネッガーはのちにサイモン・ヴィーゼンタール・センターに対してグスタフの戦時中の記録調査を依頼したが、残虐行為に関与していた証拠は出てこなかった。この調査結果は2003年のカリフォルニア州知事立候補時に広く報道された。シュワルツェネッガーは2004年、『フォーチュン』誌のインタビューで、幼少期に父親から度重なる暴力を振るわれていたことを明らかにし、2021年に公表したビデオメッセージでは、ナチスへの協力に関して本人が戦後抱えた罪悪感と恥辱が暴力の原因だったとの見方を示した。
グスタフは戦争未亡人のアウレーリアと1945年10月20日に結婚した。シュワルツェネッガーによると、彼の両親はとても厳しかったという。「当時のオーストリアは非常に異質な世界だった...何か悪いことをしたり、親に従わなかったりした場合には、罰を免れなかった」とシュワルツェネッガーは語っている。アーノルドは毎週日曜日にミサに通うカトリックの家庭で育った。グスタフはアーノルドよりも長男のマインハルト(1946年-1971年)を好んでいた。彼の好意は「強くてあからさまなもの」であり、それはアーノルドが実子ではないという根拠のない疑惑から生じていた。シュワルツェネッガーは、父親が「(アーノルドの)問題に耳を傾けたり、理解したりすることに耐えられなかった」と語っている。母親とは良好な関係を築いており、母親が亡くなるまで連絡を取り合っていたという。
グスタフはカーリング競技のチャンピオンであったためアーノルドもスポーツに強い関心をもち、サッカー、陸上競技、ボクシング、水泳などを習い、1962年にウエイトトレーニングを始めた。その後徴兵でオーストリア連邦陸軍第4戦車大隊に配属され、史上最年少記録の18歳で戦車兵として任務についた。この基礎訓練期間中にジュニア・ミスター・ヨーロッパ大会で優勝したが、このコンテストに参加するため無許可離隊を冒したため、1週間の収監処分を受けている。
1968年に本格的にボディビルをするため、ジョー・ウイダーに誘われてアメリカ合衆国に移り住んだ。英語が流暢でなく、渡米時の所持金はわずか20ドルであった。1983年にアメリカ国籍を取得したが、オーストリアの国籍も継続して持っている。1979年にウィスコンシン大学から国際市場と経営管理に関してB.A.(Bachelor of Arts)を得た。また、UCLAにも通っており、こちらでは心理学を専攻していた。朝にトレーニングをしてから大学に行き、帰宅したらトレーニングをする日課があり、勉強とトレーニングを両立させる毎日を過ごしていたという。
マインハルトは1971年に飲酒運転で起こした交通事故で死亡し、父グスタフはその翌年、連邦憲兵隊最終勤務地であったシュタイアーマルク州ヴェイツ町で脳卒中のため他界。母アウレーリアは1998年、ヴェイツ町にあるグスタフの墓参直後に病没した。
映画[編集]
年 | 題名 | 役名 | 備考 | 日本語吹替 |
---|---|---|---|---|
1969年 | アーノルド・シュワルツェネッガーのSF超人ヘラクレス
Hercules in New York |
ヘラクレス | アーノルド・ストロング名義 | 屋良有作(日本テレビ版) |
1973年 | ロング・グッドバイ
The Long Goodbye |
チンピラ | クレジットなし | |
1976年 | ステイ・ハングリー(英語版)
Stay Hungry |
ジョー・サント | TBA | |
1977年 | アーノルド・シュワルツェネッガーの鋼鉄の男
Pumping Iron |
- | ドキュメンタリー | |
1979年 | サボテン・ジャック(英語版)
The Villain |
Handsome Stranger | ||
Scavenger Hunt | ラース | カメオ出演 | ||
1980年 | 愛しのジェーン・マンスフィールド(英語版)
The Jayne Mansfield Story |
ミッキー・ハージティ | テレビ映画 | |
鋼鉄の肉体/カムバック(英語版)
The Comeback |
- | ドキュメンタリー | ||
1982年 | コナン・ザ・グレート
Conan the Barbarian |
コナン | 壤晴彦(日本テレビ版)
玄田哲章(テレビ朝日版) | |
1984年 | キング・オブ・デストロイヤー/コナンPART2
Conan the Destroyer |
コナン | 大塚芳忠(TBS版)
玄田哲章(テレビ朝日版) | |
ターミネーター
The Terminator |
ターミネーター(T-800) | 大友龍三郎(旧VHS版・テレビ朝日版)
玄田哲章(新VHS版・DVD・BD版・テレビ東京版) | ||
1985年 | レッドソニア
Red Sonja |
カリドー | 屋良有作(日本テレビ版) | |
コマンドー
Commando |
ジョン・メイトリックス | 屋良有作(TBS版)
玄田哲章(テレビ朝日版・吹替の帝王版) | ||
1986年 | ゴリラ
Raw Deal |
マーク / ジョセフ | 銀河万丈(TBS版)
玄田哲章(テレビ朝日版) | |
1987年 | プレデター
Predator |
アラン・"ダッチ"・シェイファー | 屋良有作(フジテレビ版)
玄田哲章(テレビ朝日版) | |
バトルランナー
The Running Man |
ベン・リチャーズ | 大塚明夫(フジテレビ版)
玄田哲章(テレビ朝日版・DVD版・オンデマンド配信版) | ||
1988年 | レッドブル
Red Heat |
イワン・ダンコ | 玄田哲章(VHS版・テレビ朝日版) | |
ツインズ
Twins |
ジュリアス・ベネディクト | 堀勝之祐(ソフト版)
玄田哲章(テレビ朝日版) | ||
1990年 | トータル・リコール
Total Recall |
ダグラス・クエイド | 屋良有作(ソフト版・機内上映版)
玄田哲章(テレビ朝日版) | |
キンダガートン・コップ
Kindergarten Cop |
ジョン・キンブル | 大塚明夫(ソフト版)
玄田哲章(テレビ朝日版) | ||
1991年 | ターミネーター2
Terminator 2: Judgment Day |
ターミネーター(T-800) | 津嘉山正種(ソフト版1)
玄田哲章(フジテレビ版・ソフト版2) 大塚明夫(音声解説吹替版) TBA(機内上映版) | |
1992年 | Lincoln | ジョン・G・ニコライ | テレビ映画(声優) | |
キッチン・ウォーズ/彼女の恋は五ツ星(英語版)
Christmas in Connecticut |
トラックの男 | 兼監督・テレビ映画(アンクレジット)
日本では映画として劇場公開 |
||
ゴリラ2(英語版)
Beretta's Island |
アーノルド・シュワルツェネッガー | カメオ出演 | ||
1993年 | デーヴ
Dave |
アーノルド・シュワルツェネッガー | カメオ出演 | 古田信幸(ソフト版)
玄田哲章(テレビ朝日版) |
ラスト・アクション・ヒーロー
Last Action Hero |
ジャック・スレイター | 兼製作総指揮 | 玄田哲章(ソフト版・テレビ朝日版)
大塚明夫(フジテレビ版) | |
1994年 | トゥルーライズ
True Lies |
ハリー・タスカー | 菅生隆之(ソフト版)
玄田哲章(フジテレビ版) | |
ジュニア
Junior |
アレックス | 玄田哲章(ソフト版・日本テレビ版) | ||
1996年 | イレイザー
Eraser |
ジョン・クルーガー | 屋良有作(ソフト版)
玄田哲章(日本テレビ版) | |
ジングル・オール・ザ・ウェイ
Jingle All the Way |
ハワード・ラングストン | 屋良有作(ソフト版)
玄田哲章(フジテレビ版) | ||
ターミネーター 2:3-D
T2 3-D: Battle Across Time |
ターミネーター(T-800) | ユニバーサル・スタジオ・ジャパンのショー・アトラクション | 玄田哲章 | |
1997年 | バットマン & ロビン Mr.フリーズの逆襲
Batman & Robin |
Mr.フリーズ / ヴィクター・フライズ | 大友龍三郎(ソフト版)
玄田哲章(テレビ朝日版) | |
1999年 | エンド・オブ・デイズ
End of Days |
ジェリコ・ケイン | 玄田哲章(ソフト版・テレビ朝日版) | |
2000年 | シックス・デイ
The 6th Day |
アダム・ギブソン | 兼製作 | 玄田哲章(ソフト版・日本テレビ版) |
2002年 | コラテラル・ダメージ
Collateral Damage |
ゴーディー・ブルーアー | 玄田哲章(ソフト版・フジテレビ版) | |
2003年 | ターミネーター3
Terminator 3: Rise of the Machines |
ターミネーター(T-850) | 玄田哲章(ソフト版・日本テレビ版) | |
ランダウン ロッキング・ザ・アマゾン
The Rundown |
クラブのオーナー | カメオ出演 | 古田信幸(ソフト版)
玄田哲章(テレビ東京版) | |
2004年 | 80デイズ
Around the World in 80 Days |
プリンス・ハピ | カメオ出演 | 玄田哲章(ソフト版・テレビ東京版) |
2005年 | The Kid & I | アーノルド | カメオ出演 | |
2007年 | アニー・リーボヴィッツ レンズの向こうの人生
Annie Leibovitz: Life Through a Lens |
- | ドキュメンタリー | |
2009年 | ターミネーター4
Terminator : Salvation |
ターミネーター(T-800) | CGによる出演 | 台詞なし |
2010年 | エクスペンダブルズ
The Expendables |
トレンチ | クレジットなし | 玄田哲章 |
2012年 | エクスペンダブルズ2
The Expendables 2 |
トレンチ | ||
2013年 | ラストスタンド
The Last Stand |
レイ・オーウェンズ保安官 | ||
大脱出
Escape Plan |
エミル・ロットメイヤー | |||
2014年 | サボタージュ
Sabotage |
ジョン・“ブリーチャー”・ウォートン | ||
エクスペンダブルズ3 ワールドミッション
The Expendables 3 |
トレンチ | |||
マギー
Maggie |
ウェイド | 兼制作 | ||
2015年 | ターミネーター:新起動/ジェニシス
Terminator: Genisys |
ターミネーター(T-800) | ||
2017年 | キリング・ガンサー
Why We're Killing Gunther |
ガンサー | ||
アフターマス
Aftermath |
ローマン・メルニク | |||
2019年 | レジェンド・オブ・ドラゴン 鉄仮面と龍の秘宝
Viy 2:Journey to China |
ジェームズ・フック船長 | ||
ターミネーター:ニュー・フェイト
Terminator: Dark Fate |
T-800 | |||
2022年 | Kung Fury 2 | 大統領 | ポストプロダクション | |
TBA | Triplets | ジュリアス・ベネディクト | プリプロダクション |
テレビシリーズ[編集]
年 | 題名 | 役名 | 備考 | 日本語吹替 |
---|---|---|---|---|
1973年 | Happy Anniversary and Goodbye | リコ | ||
サンフランシスコ捜査線(英語版)
The Streets of San Francisco |
ジョセフ・シュミット | |||
The San Pedro Beach Bums | 用心棒 | |||
1990年 | フィアー・ナイト
Tales from the Crypt |
前科者 | アンクレジット・兼監督 | |
2003年 | Liberty's Kids: Est.1776 | バロン・ヴォン・スチュバーン | ||
2015年 | チャーリー・シーンのハーパー★ボーイズ
Two and a Half Men |
ワグナー中尉 | ||
2019年 | Chad Goes Deep | 本人役 | ||
2023年 | FUBAR
Fubar |
ルーク | Netflixオリジナルドラマ
全8話出演 |
(日本語吹替版なし) |
アーノルド
Arnold |
本人 | Netflixドキュメンタリー | 玄田哲章 |
ミュージック・ビデオ[編集]
- ガンズ・アンド・ローゼズ - "You Could Be Mine" (『ターミネーター2』主題歌/T-800役)
- ボン・ジョヴィ - "Say It Isn't So" (本人役)
- AC/DC - "Big Gun" (『ラスト・アクション・ヒーロー』主題歌/ジャック・スレイター役)
ビデオゲーム[編集]
- ターミネーター2・ジ・アーケード(T-800役)
- ターミネーター3 ライズ オブ ザ マシーン(T-850役)
- プレデター ハンティンググラウンズ(ダッチ・シェイファー役)
CM[編集]
- 缶コーヒー WEST(サントリー) - 現在の「BOSS」の前身。1987年新発売当初のCMで出演した。「WEST(ウェスト)」と「西」をかけて、アメリカ西海岸汽車旅(アムトラック)招待キャンペーンもしたことがある。
- スーパーホップス(サントリー)
- カップヌードル(日清食品) - 両手に巨大なやかんを持った「やかん体操」編が有名。振り付けはラッキィ池田。
- アリナミンV(アリナミン製薬) - CMキャラクターの「魔人V」に扮した。吉本新喜劇メンバーや「アリナミンV&V」にリニューアルの際は宮沢りえとの共演も話題になった。
- ディレクTV
- カリフォルニア州観光局 - 「なんでもアリフォルニア」キャンペーン(2009年)。州知事として。
- コーワ パワードコーヒー(興和) - 2014年ブルース・ウィリスと共演。
テレビアニメ[編集]
- スーパーヒーロー・キンダガートン(原題) Superhero Kindergarten(2021年)- 声の出演
日本語吹き替え[編集]
専属声優(フィックス)[編集]
- 玄田哲章(シュワルツェネッガー公認の専属声優)
- 日本語吹き替え版では『コナン・ザ・グレート』(テレビ朝日版、1989年4月23日放送)で初担当。その後、『コマンドー』(テレビ朝日版、1989年1月1日放送)における吹き替え時の反響が大きく、これ以降ほぼ全ての作品での吹き替えを玄田が担当している。『ターミネーター4』の公開時など雑誌メディア等もシュワルツェネッガーの映画作品の特集を組む際には吹き替え声優として玄田哲章にインタビューをしており、吹替に詳しくない映画ファンからも人気が高い。
- また、専属声優であることからシュワルツェネッガー本人をモデルにした、パロディ要素を含んだキャラクターを担当することも増えてきている。これまでに『ザ・シンプソンズ MOVIE』、『クレヨンしんちゃん』、『幽☆遊☆白書』、『瀬戸の花嫁』、『ダンベル何キロ持てる?』などの作品で、本人、または本人が演じたキャラクターにそっくりな役を担当している。
- カリフォルニア州知事就任時、カリフォルニア州が制作した日本向けの観光広報ビデオ『カリフォルニア州観光局 なんでもアリフォルニア カリフォルニア』の日本向けCMを担当する際、正式にシュワルツェネッガー本人からフィックスとして認められたとされているが、玄田自身は2014年の時点ではその認識はないとしている。20世紀FOXの吹替の帝王シリーズなどのテレビ用吹替版を収録したソフトの登場により玄田によるテレビ吹替版が追加、もしくは置き換えられて再発売されている作品がある。一時期パッケージラベルに「シュワルツェネッガーの声といえば玄田哲章」という赤いシールが貼られていた。
- シュワルツェネッガーの復帰後は『ラストスタンド』や『サボタージュ』の宣伝を兼ねて試写会やイベントに出ている。また『コマンドー』、『プレデター』のニコニコ生放送出演の際には当時の台詞を発しており、その度に書き込まれていくレスポンスを見て「すごいですねぇ」と感心していた。そして、2015年の『ターミネーター:新起動/ジェニシス』のジャパンプレミアに来日したシュワルツェネッガーと玄田は舞台上でついに共演を果たし、シュワルツェネッガー本人から「これから先も僕の声を100年務めてほしい」と名実ともに永久専属声優として公認された。なお、この30年越しの対面は当初ナレーションのみの出演だった玄田に本番10分前にシュワルツェネッガー本人が玄田に直接会いたいと申し出たため、急遽実現することになったことが後日玄田自身によって語られている。
- 主な担当作品については以下のとおり。テレビ版を含めればほぼすべてだが、ソフト版収録作品を列挙する。
- 『レッドブル』
- 『ラスト・アクション・ヒーロー』
- 『ジュニア』
- 『エンド・オブ・デイズ』
- 『シックス・デイ』
- 『コラテラル・ダメージ』
- など
その他の担当声優[編集]
- 屋良有作(かつての担当声優)
- 『コマンドー』(TBS版、初回放送1987年10月6日『ザ・ロードショー』)以後、主に1980年代から1990年代後半までの代表作を多く担当、1980年代までは担当作が最も多かった。20世紀FOXの吹替の帝王シリーズのインタビューでは当時のことはほとんど覚えていないが、シュワルツェネッガーの体格などはあまり意識せず自分なりの演技をしたと語っている。玄田が当てた作品を観た際には、「シュワルツェネッガーは玄田さんだと思った」「シュワルツェネッガーのフィックスとして残っていかれたわけだから、やっぱり玄田さんはすごいです」と語り、20年近く経っての追加収録について、当時の自分に近づけるのは難しかったと語っていた。コマンドーの追加収録時にも「当時に比べると声が変わったと感じるし、当時は演技も未熟な感じがして恥ずかしい」と回想している。なお、屋良自身は今後のシュワルツェネッガーの吹替については意欲的ではないという。『ジングル・オール・ザ・ウェイ』ではソフト版を担当しているが、VHSとDVDに収録されている。後に発売されたブルーレイでは、フジテレビが制作した玄田版が本版と差し替えられる形で収録された。この作品のように屋良は準主役の別の役の吹替えを行っているものもある。
- 主な担当作品は、『アーノルド・シュワルツェネッガーのSF超人ヘラクレス』、『レッドソニア』(共に日本テレビ版)など。
『コマンドー』、『プレデター』の2作は、20世紀フォックス ホーム エンターテイメント ジャパンの『吹替の帝王』シリーズより上記の両者の吹替えを収録したブルーレイが発売されている(両作ともに『吹替の帝王』シリーズ以外のソフトでは玄田版が収録されたものが発売されている)。
『イレイザー』はワーナー・ブラザース・ホームエンターテイメントの『吹替の力』シリーズより両者の吹替えを収録したブルーレイが2014年12月23日に発売(『吹替の力』シリーズ以外のソフトでは屋良版が収録されたものが発売されている)。
『トータル・リコール』はKADOKAWAおよび角川書店より両者の吹替えを収録したブルーレイが2019年10月4日に発売された(それまでのソフトでは屋良版が収録されたものが発売されている)。
玄田と屋良の他に、1990年代までは様々な声優が起用され大友龍三郎や大塚明夫、津嘉山正種などが担当した作品もあり(『ターミネーターシリーズ』、『バットマン&ロビン Mr.フリーズの逆襲』、『キンダガートン・コップ』など)、特に『ターミネーター』に関しては「この作品(『ターミネーター』)の極悪非道・冷徹無比の悪役サイボーグ(T-800)を演じたシュワルツェネッガーには大友の人並外れた重低音はまさにピッタリ」との声が多くある。この『ターミネーター』は『吹替の帝王』シリーズより大友(テレビ朝日版、旧VHS版)・玄田(新VHS/DVD/BD版、テレビ東京版)両者の吹替えを収録したブルーレイが2015年6月24日に発売されている。
備考[編集]
シュワルツェネッガーにとってはジェームズ・キャメロン監督と『ターミネーター2』以来の作品となる『トゥルーライズ』では菅生隆之がソフト版のシュワルツェネッガーの吹き替えを担当しており、玄田が担当したバージョン(フジテレビ版)は、2010年4月23日発売のDVDにソフト版と併録する形で収録された(正味122分)。また、玄田(フジテレビ)版は2012年に上述の『吹替の帝王』シリーズ『コマンドー』の追加収録と並行して同一キャストによる初回放送時にカットされた部分の追加録音が行われた「完声版」の吹替が存在しているが、2013年当時、キャメロン監督が多忙なため、ブルーレイ版の発売が許可されていないと担当者が語っていた。本国でもブルーレイ版の発売はされておらず、20世紀FOXがウォルト・ディズニー・スタジオに買収されたことで傘下に入ったことにより、吹替の帝王シリーズも消滅、もしくは凍結状態となり、事実上のお蔵入りとなっている。この音源が収録されたソフトの発売や放送、配信などは2023年現在も行われていない。
『ツインズ』では堀勝之祐、『キンダガートン・コップ』では大塚明夫がソフト版のシュワルツェネッガーを担当し、玄田はテレビ朝日版を担当しているが、この後者のバージョンはPAL方式に基づいて収録されているため、長年市販ソフトへの収録や民放での再放送は行われていなかった(WOWOW、ザ・シネマなどの有料衛星放送において不定期放送がおこなわれる場合があった)が、『キンダガートン・コップ』は2021年に玄田版を収録したソフトの発売が決定した。
関連項目[編集]
- ローランド・キッキンガー - シュワルツェネッガーと共通点が多い。『ターミネーター4』のT-800役に抜擢されたが、頭部はシュワルツェネッガーの顔が合成処理され、肉体だけのボディダブルとしての出演となった。
- ヘルマン・マイヤー - 母国オーストリアのアルペンスキー選手。派手なクラッシュでも負傷しない不死身ぶりとその風貌から、ターミネーターと自身の名前をあわせた「ハーミネーター」と呼ばれ、自身もスキーが得意なシュワルツェネッガーとの親交もあった。