よみうりランド
よみうりランド(英: YOMIURILAND)は、東京都稲城市と神奈川県川崎市多摩区にまたがる場所にある遊園地。運営会社は、株式会社よみうりランド(以下、「よみうりランド社」)。よみランと略される場合もある。
概要[編集]
1964年に読売ランドとして開園し、1968年より現名称となる。多摩丘陵南部の傾斜に沿った広大な敷地に、絶叫マシン、観覧車、ゴーカートといったアトラクションを中心に、アシカショー(旧水族館)、遊泳プール、緑地、キャラクターショーなどを行う「太陽の広場」や多目的ホールなどがある。
1999年に交通機関としてのロープウェイ「スカイシャトル」の開設やエントランス部の建替など大幅なリニューアルを実施し、2012年に「キドキド」、2014年に「日テレらんらんホール」、2016年に「グッジョバ!!」が増築された。
2019年2月6日、バーチャルリアリティーを取り入れた水族館の新設など550億円を2029年3月期にかけての10年間で投資する計画を発表した。
2000年代には、老朽化した施設が再開発によりスーパー銭湯「よみうりランド丘の湯」や介護療養型医療施設などへと建替えられた。また、かつては日本唯一の常設「水中バレエ劇場」や、園内を一周するモノレール「よみうりランドモノレール」のほか、ラッコ・マナティ・魚類を展示する「よみうりランド水族館」が存在した。
2024年3月には開園60周年を迎え、園内に新観覧車を建設することが発表された(同年秋ごろオープン予定)。
所在地[編集]
所在地は「東京都稲城市矢野口」と表記されているが、これは京王よみうりランド駅前に置かれているよみうりランド社の本社所在地である。実際は、南側の丘にある大部分の敷地が神奈川県川崎市多摩区菅仙谷4丁目に属し、電話番号も川崎MAの044となっている。
また、川崎市側の敷地内にある読売ジャイアンツ旧室内練習場跡地の一部(現:HANA・BIYORI駐車場)は稲城市の飛地である。このため2004年ごろ、旧室内練習場に泥棒が侵入した際は警視庁と神奈川県警の警察官が同時に出動し、侵入経路や窃盗の被害にあったロッカーがどちらの都県に属するかといった管轄をめぐる争いが発生したという。なお、川崎市内に所在する日テレらんらんホールでは、稲城市の成人式が開催されており、対象の新成人は入園招待される。
よみランCLUB[編集]
2022年2月1日より開始された会員制度。登録や年会費は無料。登録するとオンラインで入園券やワンデーパスなどを会員割引価格で購入できる他、遊園地の年間パスや半年パス、HANA・BIYORIの年間パスを購入することができる。また、ポイント制度が導入されており、チケット購入時や来園時、飲食物販店(一部店舗を除く)を利用することで加算される。
なお、よみうりランドに隣接するHANA・BIYORIや丘の湯でも入場時のポイントを加算できる。貯まったポイント数に応じて、よみうりランドのオリジナルグッズやチケットに交換できる他、閉園後の園内を貸切で利用することも可能になる。
会員ステータスがレギュラー、シルバー、ゴールドとあり、昇格するとチケット購入時と飲食物販利用時のポイントの倍率が上がる、限定クーポンの付与や特別イベントの招待といった特典がある。
スムースチケット[編集]
以下のアトラクションでは優先乗車券「スムースチケット」を販売している。列に並ぶことなく優先的にアトラクションを利用できる。
- バンデット(スプラッシュバンデット開催時は販売中止)
- スプラッシュU.F.O.
- スピンランウェイ
- リポビタンロケット☆ルナ
- お化け屋敷「ひゅ~どろ」
- 大観覧車(ジュエルミネーション開催日のみ)
遊園地の施設[編集]
バンデットエリア[編集]
- バンデット
- 1988年3月25日開業の大型ローラーコースター。最高時速110kmは当時世界最速、現在でも神奈川県内最速である。最高点と最下点の高低差は78m、走行距離は1,560m。総工費18.5億円。トーゴ製。
- 夏季は全身ずぶ濡れになる「スプラッシュバンデット(通常のバンデットと交互で運営)」が、冬季はイベント「ジュエルミネーション」で、車両にLEDを取り付け、コース途中で炎柱が上がる「スターライトバンデット」が運営される。これまでに期間限定で、コースを後ろ向きに走る「逆走バンデット」や、コース途中で火柱が上がる「ファイヤーバンデット(スターライトバンデットに継承)」などのイベントが行われた。
- 一時期はライドフォトサービスがあり、コース内に設置したカメラで乗車中の写真を撮影、降車後に購入できた。
- アニマルレスキュー 〜メカンチュラの襲来〜
- ジープ型のライドに乗りこみ、悪いハンターたちから動物を守るシューティングライド。
ファミリーエリア[編集]
- 大観覧車(2025年1月13日営業終了予定)
- 東洋娯楽機製、1980年4月1日に開業
- 秩父連山・新宿副都心や、冬季にはみなとみらいなど遠方まで見渡せる。
- ジュエルミネーション期間中はアフターパス(15時以降の入園+乗り放題)の利用不可。
- 本アトラクションはスムースチケット対象外であるが、ジュエルミネーション期間中はスムースチケットの販売も行われている。
- 観覧車 Sky-Go-LAND
- 2024年10月24日、アニマルコースターとスイーツカップの跡地にオープン。サノヤス・ライドが設計と施工を担当し、冷暖房完備で夏や冬でも快適に乗車できる他、車椅子で乗り降りできる仕様となっている。
ナイター営業「よるランド」[編集]
会社創立60周年を記念し、開業以来初となるナイター営業「よるランド」を、2009年12月5日から1月11日の金・土・日・祝、12月23日から1月3日までの24日間にわたり開催した。
各日16時よりナイター営業チケットが販売され、アトラクション乗り放題と入園料込で一律1000円。20時まで開園していた。
園内には数々のイルミネーション、降雪・流れ星の演出、人気コースター「バンデット」のナイター営業特別バージョン「スターライトバンデット」の運行を行なった。
2010年以降は、広大な芝生エリアにイルミネーションを敷き詰めた「ジュエルミネーション」として、ナイター営業が例年11月から2月にかけて開催されている。
その他[編集]
- 1970年代からプロ野球の読売ジャイアンツが毎年、オープンシアターEAST(よみうりランドEAST)にてファンイベント「GOGO巨人軍」をキャンプイン直前の1月最終日曜に開催している。
- 1980年代には全日本プロレスのファンイベントも夏休み中に開催されていた。EASTステージで開催されるなど場所や開催内容はGOGO巨人軍に準じており、所属する日本人選手だけでなく来日外国人選手も来場し開催されていた。
- 1999年のリニューアル時にマスコットキャラクターとしてランドドッグ星からよみうりランドに降り立ったという設定のイヌを擬人化した「ランドドッグ」が登場。2016年より設定を変更し、それまでのランドドッグ(オス)は『グッド』に改名、メスの『ラッキー』が加わった。
- 以前は、腹話術人形の「よみうりランドくん」がマスコットキャラクターであった。
- 以前は「きらきらサンデー」という、文化放送制作のアイドルが中心で歌を披露する公開放送番組が毎週行われていた(毎週日曜12:30 - 13:00、1990年代後半まで)。
- 1980年代後半にはペプシコーラ主催の夏BOYコンテストが行われた。
- 2014年と2017年にSCRAP主催の体験型謎解きイベントリアル脱出ゲーム遊園地ツアーが開催され、2014年はオリジナル作である夜の遊園地からの脱出東京公演と2017年もオリジナル作である夜の魔王城からの脱出東京公演が開催し夜間臨時営業扱いとして開催した。
- 2016年3月29日に放送された「日経スペシャル ガイアの夜明け」で「グッジョバ!!」のオープンまでの道のりが紹介された。
- 2018年4月21日から5月27日に、「艦隊これくしょん -艦これ-」のコラボレーションイベント「鎮守府第二次瑞雲祭り in よみうりランド泊地【よみずいランド】」を開催。実物大スケール瑞雲や1/20スケール日向の展示、バンジージャンプを「緊急脱出訓練」として階段にキャラクターイラストや地上マットに榛名と紐側のクッションに金剛をあしらうアレンジ、園内各所へのキャラクターパネル設置、日テレらんらんホールでの声優イベント、飲食店でのコラボメニューの提供、限定グッズ販売を実施。バンジージャンプは開催初日によみうりランド創設以来最大の利用者を記録した。
- 2024年6月16日から7月15日までに東方コラボが行われ、大盛況であった。そのため、8月19日まで期間が延長された。園内では2024年当時最新作の七夕坂夢幻能がループ再生されていた。
交通アクセス[編集]
所在地:東京都稲城市矢野口4015-1
- 京王相模原線京王よみうりランド駅から
- よみうりランド直営ロープウェイ「スカイシャトル」で約5分。
- 小田急バス読01で約6分。
- 徒歩の場合、「巨人への道」階段(全283段)をジャイアンツ球場の前まで5分近く登り、さらに坂道を徒歩5分。
- 矢野口駅から京王よみうりランド駅まで徒歩約10分で到達するため、南武線利用でのアクセスも可能である。
- 小田急小田原線読売ランド前駅から小田急バス読01で約10分。
- 小田急小田原線新百合ヶ丘駅から小田急バス新07で約22分。
- 6月の日曜祝日には、小田急バスが新宿駅西口から調布経由でよみうりランドまで運行している。(2022年現在1日1往復)
- 中央自動車道:稲城ICを経由し稲城大橋を出て約2km、または調布ICから約5km。
- 東名高速道路:東名川崎ICから約8km。
- 駐車場は7時30分から22時まで営業。