せいや
せいや(本名:石川 晟也〈いしかわ せいや〉、1992年〈平成4年〉9月13日 - )は、日本のお笑い芸人、漫才師、ものまねタレント、俳優、お笑いコンビ・霜降り明星のボケ担当。相方は粗品。学位は学士(文学)(近畿大学・2015年)。吉本興業東京所属。NSC大阪校33期と同期扱い。
コンビではボケ担当(トークなどではツッコミに回ることもある)。立ち位置は左。大阪府東大阪市出身。東大阪市立鴻池東小学校、東大阪市立盾津中学校、大阪府立布施高等学校、近畿大学文芸学部文化学科卒業。
来歴[編集]
- 小学生時代
- 様々なクラブ活動がある中で元芸人が顧問をしていた「お笑いクラブ」に入部。小学校4年生ではじめて漫才を披露。後に「中島ミート」というコンビ名で、テレビ番組で漫才を披露する。
- 小学校6年生のときにはNHKで開催されたアマチュアの漫才大会に出演し、優勝。これをきっかけにお笑いにのめり込んだ。
- 中学生時代
- アマチュア芸人としてテレビに出演経験がある。また、サッカー部で生徒会長ということもあり、自分を中心に自然と人が集まるような人気者だった。
- 高校生時代
- 高校入学後、バレンタインデーで女の子からチョコではなく、鼻が悪いという理由でティッシュをプレゼントされた。また、集団でいじめを受けるようになり、頭髪が抜ける脱毛症になったこともある。母親から「もう転校して」と懇願されるが、それでも高校に通い続けた。
- 高校の文化祭で劇を作るようになった時、せいやはいじめグループから「お前ひとりで作れや」と言われ、自分で考えた『リアル桃太郎』というコントをクラスで発表した。そのコントが好評だったため、文化祭で表彰された。表彰式の壇上で「いじめを跳ね返したぞ!!」と叫んだら、歓声が湧き、映画のように盛り上がった。その後もいじめは続いたが、「芸は身を助ける」と実感した。これはスカッとジャパンでも紹介された実話でせいやは、この経験をいつか本にするのが夢だと話している。
- 現在の相方である粗品こと佐々木直人とその同級生のコンビ「スペード」がハイスクールマンザイ2009年大会に出場、決勝進出。小学生から漫才をしていたせいやは、「スペードを倒したい」という思いから、翌年の2010年大会にラストイヤーである高校3年生で漫才コンビ「ドンパルトン」を結成し、出場。
- イオンモール高の原で開催されたハイスクールマンザイ・近畿地区予選で、佐々木と出会う。トリで出場したせいや率いるドンパルトンが、その日一番良かったコンビに贈られるイオン賞を受賞した。佐々木率いるスペードも近畿予選を勝ち進んだが、大阪の準決勝大会ではともに敗退。ハイスクールマンザイ2010の決勝に進出することは出来なかった。
- 大学進学からコンビ結成にかけて
- 高校卒業後、近畿大学に入学。1年生で観光事業研究会に入部。2年生から芸人の仕事を始めたため、部活を4年間続けるということはなかった。
- 1年生のときに近畿大学の学園祭の漫才大会に「ドンパルトン」時代の相方と出場し、優勝を果たしている。 他にも、文化会という部活の団体のお笑い大会にも出場。プロの芸人になる前から、漫才に熱中していた。
- 当初はプロの芸人になるつもりはなく、先述のいじめ経験から教員を志望していた。なお、当時は国語の教員を志望していたが履修選択を誤り、社会科の教員にしかなれないカリキュラムを受けていた。
- 2年早く粗品の芸名でピン芸人として活動していた佐々木に「こいつが一番おもしろい奴。こいつと組んだら、もっと面白いネタができる」と熱心に誘われ、「この先の人生で、こんなに必要とされることないやろな」とコンビ結成を決意した。しかし、周囲の芸人たちからは「粗品が連れてきた得体の知れない奴」と奇異の目で見られ、さらに粗品がピン芸人として「オールザッツ漫才」優勝を果たすなど実績をあげ始めたため、結成の時点からすでにコンビ格差がある状況に苦悩する日々が続いた。
- 当初は本名の「石川晟也」名義で活動していたが、2013年に深夜番組『ギョクセキっ!』でネタを披露した際まったくウケず、司会の東野幸治から「ボケで石川? ツッコミ粗品? ボケの石川インパクト弱いな」と2人の名前のバランスの悪さを指摘されたことがきっかけで「せいや」に改名した。
- 大阪時代は真べぇ(ダブルアート)、今井らいぱち(元:ヒガシ逢ウサカ)、らぶおじさん(元:絶対アイシテルズ、現:酎介)、ケツ(ニッポンの社長)らとルームシェアをしていた。また、せいや、らぶおじさん、ケツ、とみた(元:キンニクキンギョ)の同期芸人を「クサスティック・フォー」と呼び、東京進出後も親しくしている。
人物[編集]
家族[編集]
- 父、母、妹が2人。母の旧姓も「石川」である。2020年10月29日放送「霜降りバラエティ」(実家を購入)でせいやと家族が共演している。非常に家族想いであり、4000万円のローンで家族に一戸建ての家をプレゼントしている。
- 父は愛媛県川之江市(現・四国中央市)出身で左官職人。「家族5人分のチャーハンを一人で平らげた」「沖縄出張のときに霜降り明星のイベントをせいやに告げずに観に行き、ファンと一緒に花道を作る」「2月29日生まれのAB型」「娘の結婚式で迷彩のマスクをする」「乗ったこともなければまだ持ってもいないのに、新居にロードバイク置き場を要求する」などのエピソードを聞いた粗品が「奇人」と呼びはじめ、以後テレビやラジオでネタ、ニックネームの一つとして定着する。
- 本名の「晟也」は祖父が名付けたもので、「晟」は太陽を意味し、「太陽に也(なる)人」「周りを明るくする人」という意味がある。
- 2023年9月23日(22日深夜)、『霜降り明星のオールナイトニッポン』(ニッポン放送)の生放送内で、結婚したことと妻の妊娠を報告。婚姻届の証人は相方・粗品と先輩芸人である盛山晋太郎(見取り図)が担当した。妻は20代の元CAと公表している。
- 2023年12月9日(8日深夜)、『霜降り明星のオールナイトニッポン』の生放送内で、第1子の誕生を報告した。
趣味・特技[編集]
特技は、ものまね(主なレパートリーは後述)、サッカーのリフティング、フォークギター演奏、歌謡曲をビブラートをかけて歌うこと、出身校・近畿大学に詳しいこと、口笛。
3万人に1人が持つ特殊能力「カメラアイ」の持ち主で、一度見た映像を脳内に記憶しそれを再現することができる。
嗜好[編集]
- アグネス・チャンのファンで、15歳の時にファンクラブに入会している。中学2年の時に大阪のラジオ番組にアグネスがゲスト出演した際に送ったハガキがアグネスに読まれ、アグネスが「すご~い! 石川晟也君、“14歳でアグネスのファン、最近なりました”って」と話してくれたという。パーソナリティの原田年晴アナから「14歳ですよ。おかしいですよね? アグネス、何歳ですか?」と振られたアグネスは「恋愛に年は関係ないの」と話し、せいやは「そこから、とりこ。アグネスきっかけで、いろんなこと、人生が動き出した」と語っている。
- 日本の女性アイドルが好きである。
- ものまねのレパートリーであるサザンオールスターズの大ファンでもあり、テレビや漫才でも「タバコ・ロードにセクシーばあちゃん」や「逢いたさ見たさ病める My Mind」などのマニアックなアルバム収録曲を歌うことがある。このことはサザンのメンバーである桑田佳祐・原由子夫妻にも認知されており、桑田が太田光(爆笑問題)にメールで「霜降り明星、好きです」と語ったり、原とテレビ朝日アーク放送センターで遭遇したエピソードもある。
- アニメやマンガが好きで、昔のアニメや現代のメジャーなマンガ(『進撃の巨人』など)に詳しい。『NARUTO -ナルト-』の大ファンである。
- レア社のゲーム作品、マーベル・コミック作品のファンである。
- ハリー・ポッターシリーズ(および魔法ワールド)のファン。自身のYouTubeなどでのアピールが実り、2022年の映画『ファンタスティック・ビーストとダンブルドアの秘密』PRイベントを皮切りに、関連作品のPR番組やCMに起用されている。
- 甘い食べ物があまり好きではなく、特にあんこを苦手としている。
エピソード[編集]
- 現在の舞台衣装は山内健司(かまいたち)から譲り受けたものである。
- 「第七世代」という言葉をインタビューで使ったが、それは若い世代みんなで世間を盛り上げたいという気持ちからのものである。お笑い界を区分するなと叩かれたが、お門違いだと言及している。
- 粗品曰く、歩くのが異常に遅い。
- 代表ギャグである「せっせっせいや」は『オールザッツ漫才2017』で披露された際に伝説と化し、以後もYouTubeチャンネル「しもふりチューブ」で公開された「せっせっせいやゲーム」で人気を博し、YouTuberのスカイピースにもそのゲームをプレイしてもらっている。2022年、自身のレギュラー番組『新しいカギ』の企画でサッカーFIFAワールドカップの開催国カタールに訪れた際、現地のニュース番組『アルジャジーラ』でのインタビューに出演した際に当ギャグを披露し、話題となった。
- 運転免許は2018年のM-1グランプリ(この年受賞)に集中することもあって更新せず、失効している。2023年には免許失効を逆手に取り、自身がサイドカーに乗って旅先の人々に運転してもらう旅番組『免許失効せいやが行く! 一泊二日サイドカーの旅』(日曜ビッグバラエティ)に出演した。
- 大学時代は奨学金を使い大学に通っていた。Ⅿ-1グランプリの優勝インタビューでは「賞金は奨学金の返済に充てたい。」と話していた。
- 2023年4月7日放送分の『探偵!ナイトスクープ』(ABCテレビ)からレギュラー(探偵)に抜擢された。これによりせいやはナイトスクープ史上初の平成生まれの探偵となった。
ものまねレパートリー[編集][編集]
- 藤原寛
- 明石家さんま
- アンミカ
- 伊集院光
- 太田光(爆笑問題)
- 岡村隆史(ナインティナイン)
- 桑田佳祐(サザンオールスターズ)
- ゴロリ
- 坂田利夫
- 小宮浩信(三四郎)
- 片寄涼太(GENERATIONS from EXILE TRIBE)
- 笑福亭仁鶴
- 菅田将暉
- 滝口順平
- 武田鉄矢
- 立木文彦
- 田村正和
- チャーリー浜
- 出川哲朗
- 利根川幸雄
- ドラえもん
- 中田カウス
- 西川きよし
- 西田敏行
- 吉幾三
- 四千頭身
- 若本規夫
- 和牛
- 岡野陽一
- 木梨憲武(とんねるず)
- 中居正広
- マツコ・デラックス
- 松浦景子
- エド・はるみ
- 小林敬
- 川原ひろし
- 堀之内九一郎
- いとうせいこう
- 久保田かずのぶ(とろサーモン)
- かなで(3時のヒロイン)
- ガンバレルーヤ
- 梅沢富美男
- 粗品
- 坂上忍
- 徳光和夫
- ダウンタウン
- 若林正恭(オードリー)
- ケンドーコバヤシ
- トミーズ雅
- 笑福亭鶴瓶
- ナダル(コロコロチキチキペッパーズ)
- ティモンディ
- 西村博之
- 津田篤宏(ダイアン)
- 島崎和歌子
- 八嶋智人
- 上田晋也(くりぃむしちゅー)
- 岡田圭右(ますだおかだ)
- つぶやきシロー
- ZAZY
- バカリズム
- 高橋克実
- 蛍原徹
- 山内健司(かまいたち)
- 森永卓郎
- 嬉野雅道
- アタック西本(ジェラードン)
- みちお(トム・ブラウン)
- ずん
- ミキ
- ボビー・オロゴン
- 長嶋一茂
- 和田アキ子
- 福山雅治
- 草薙航基(宮下草薙)
- デヴィ夫人
- 千葉ストロガノフ(バビロン)
- 千鳥
- ルパン三世
- 志村けん
- 今田耕司
- アントニオ猪木
- 兎(ロングコートダディ)
- 中村フー(ヘンダーソン)
- 前野悠介(クロスバー直撃)
- 小池徹平
- 里崎智也
- カバオくんなど
出演[編集]
コンビとしての出演は霜降り明星#出演を参照。
テレビバラエティ[編集]
レギュラー番組[編集]
現在の出演番組
- ラブ!!Jリーグ(テレビ朝日、2022年4月2日 - )- MC
- 探偵!ナイトスクープ(ABCテレビ、2023年4月 - )
- イワクラせいや警備保障(テレビ朝日、2023年10月4日 - )
準レギュラー番組
- アメトーーク!(テレビ朝日)
- 水曜日のダウンタウン(TBSテレビ)
- ラヴィット!(TBSテレビ)
- 有吉クイズ(テレビ朝日)
- 私のバカせまい史(フジテレビ)
過去の出演番組
- 爆問×伯山の刺さルール!(テレビ朝日、2022年4月5日 - 2023年9月20日)- パネラー
特別番組[編集]
*MCもしくはメインキャスト
- せいやのエプロン(テレビ朝日系、2020年3月7日、5月29日) - 冠特番
- 昭和に胸キュン♪せいやとレトロ好き(BSテレ東、2021年1月26日) - MC・冠特番
- ヒコロヒー×霜降り明星せいや 清純異性交遊(日本テレビ、2021年12月28日) - メインキャスト・冠特番
- 水曜NEXT!(フジテレビ)
- MAX追体験(2022年4月14日・4月21日)- MC
- おふくろフリーズドライ(テレビ東京、2022年8月13日・12月29日・2023年8月11日)- MC
- ふるさと納芸〜本日限定!故郷にひとつだけの笑いの届けます〜(テレビ東京、2022年12月30日)- MC
- あの名曲のこの歌詞ってどこなの旅(テレビ朝日、2022年12月31日)- MC
- 火曜NEXT!(フジテレビ)
- バイバイSALE(2023年5月23日・5月30日)- MC
- 日曜ビッグバラエティ(テレビ東京)
- 免許失効せいやが行く!一泊二日サイドカーの旅(2023年8月6日)
テレビドラマ[編集]
- テセウスの船(TBS、2020年1月19日 - 3月22日) - 田中正志 役
- 暴太郎戦隊ドンブラザーズ 第1話(テレビ朝日、2022年3月6日) - 鈴木春男 役
- 最初はパー 第6話(テレビ朝日、2022年12月2日) - 野々村明 役
- シガテラ (テレビ東京、2023年6月10日) - ヤクザ 役
ネット番組[編集]
- HITOSHI MATSUMOTO presents ドキュメンタル(2019年、2021年、Amazonプライム・ビデオ)- シーズン7、シーズン9出演
- 家-1グランプリ2020〜お笑い自宅芸No.1決定戦〜(2020年5月3日、ABEMA) - 決勝進出者
- HITOSHI MATSUMOTO presents FREEZE(2020年、Amazonプライム・ビデオ)- シーズン2出演
- フリースタイルティーチャー (2021年、Abema) season7 (第二回芸人界最強ラッパー決定トーナメント)出演
PV[編集]
- ラストアイドル「君は何キャラット?」(2021年4月28日)
舞台[編集]
- てれびのおばけ(本多劇場、2021年4月14日 - 2021年4月18日)
賞レースでの戦績[編集]
- アマチュア時代
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- ハイスクールマンザイ2010 イオン賞(イオン高の原) セミファイナル(近畿地区)進出 ※ドンパルトンとして
- プロ入り後
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- 人志松本のすべらない話 第32弾 優勝 21代目MVS(当時24歳 最年少記録)
- R-1ぐらんぷり2018 決勝進出
- M-1グランプリ2018 優勝 ※霜降り明星として
- R-1ぐらんぷり2019準決勝進出
- 家-1グランプリ2020 準優勝
- ジュニア千原と大輔宮川と千豊小籔のすべらない話THE LIVE 2021 MVS・MSS(視聴者選出)ダブル受賞
音楽プロデューサーとして[編集]
2021年3月3日に放送されたレギュラー番組『霜降りバラエティ』(テレビ朝日系)で行われたアイドル発掘企画「令和のアグネス・チャンを探せ」にて、オーディションにてグランプリに輝いた一ノ瀬陽鞠に、自身が作詞・プロデュースを担当、作曲にロックバンド・緑黄色社会のギター小林壱誓、ベース穴見真吾によるサポートを受けて完成したオリジナル楽曲『愛で溢れたい』を提供した。
同楽曲は6月2日に放送された『霜降りバラエティ』で初披露され、放送終了後、『愛で溢れたい』の楽曲配信及び、ミュージックビデオがテレビ朝日のYouTubeチャンネルで公開された。
提供曲[編集]
- 「愛で溢れたい」(作詞:せいや(霜降り明星)、小林壱誓(緑黄色社会)作曲:小林壱誓、穴見真吾(緑黄色社会)編曲:soundbreakers 、穴見真吾(緑黄色社会)歌:HIMARI(一ノ瀬陽鞠)) - 2021年6月16日配信