いわきFC
いわきFC(いわきエフシー、英: Iwaki FC)は、日本の福島県いわき市、双葉郡広野町、楢葉町、富岡町、川内村、大熊町、双葉町、葛尾村、浪江町をホームタウンとする、日本プロサッカーリーグ(Jリーグ)に加盟するプロサッカークラブ。
概要[編集]
元々は2012年に創設されたサッカークラブで、2013年に「一般社団法人いわきスポーツクラブ」を設立し法人化した、いち地方のサッカークラブ。
2015年12月に「スポーツの産業化」をキーワードに打ち出す、アンダーアーマーの日本総代理店・株式会社ドーム(東京都江東区)社長の安田秀一と、同学年で「前に前にとゴールを目指すのがスタンダードになっている」世界のサッカーと「落ちない(降格しない)ように戦っているようにも見える」Jリーグとのギャップを感じていた湘南ベルマーレ代表取締役社長の大倉智が意気投合。加えて、ドームがいわき市に設置した流通センター「ドームいわきベース」のために取得できた土地がかなり広かったことから、敷地内にサッカーグラウンドを整備し、サッカークラブを運営するという構想がスタートする。ドームは子会社「株式会社いわきスポーツクラブ」を設立、いわきFCの運営権を一般社団法人いわきスポーツクラブから譲り受けて、クラブ運営に本格的に参入。大倉は湘南社長を退任して株式会社いわきスポーツクラブの代表取締役社長に就任した。
ドームへの運営移管後、「スポーツを通じて社会を豊かにする」という理念の下、「いわき市を東北一の都市にする」「日本のフィジカルスタンダードを変える」「人材育成と教育を中心に据える」というクラブビジョンを掲げている。
当初、選手は全員ドームの契約社員として雇用され、午前中はドームいわきベースの敷地内に設けられた練習場「いわきFCフィールド」(2016年11月開場) と商業施設併設のクラブハウス「いわきFCパーク」(2017年6月10日開業) を拠点に練習を行い、午後は「ドームいわきベース」でドームのスタッフとして働く、社員選手として生活を送っていた。その後、数年間はプロ契約とアマチュア契約の選手が混在していたが、JFL参戦初年となる2020年1月に所属選手全員とプロ契約を締結し、プロ選手のみが所属するプロサッカークラブとなった。
ドームのノウハウを生かしたフィジカルトレーニングを主体とした練習に特徴があり、選手全員が専門の栄養士が管理する食事を原則3食取り、サプリメントの供給を受けるなど、選手の肉体強化に主眼を置いた練習方針となっている。なお、2022年に株式会社ドームの発行済み株式の過半数を伊藤忠商事株式会社が取得しているが、クラブの運営方針自体に変更はないとコメントされている。
エンブレムは、いわき市のシルエットを模したものに右肩上がりの太いラインが入れられており、地域と共にあるチーム像、チームと共に上昇していくいわき市の姿を表している。クラブカラーは、ハワイのキングが着用する伝統衣装にちなんだ「KINGレッド」と、小名浜港をはじめとしたいわきの湊を象徴する「湊ブルー」。マスコットキャラクターはフタバスズキリュウをモチーフとした2体のキャラクター(一体がもう一体を帽子のように被っている)で、Jリーグ参入時の2022年に誕生、公募により浜通りに由来する「ハーマー&ドリー」と名付けられた。
クラブスローガンは「WALK TO THE DREAM」。