JR貨物UH16A形コンテナ
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UH16A形コンテナ(UH16Aがたコンテナ)は、日本貨物鉄道(JR貨物)輸送用として籍を編入している20ft級・内容積16m3の仕様で製造された、「普通品」となる粒状・ポリスチロール輸送向けの私有コンテナ(ホッパコンテナ)である。形式の数字部位 「 16 」は、コンテナの容積を元に決定されるが、無蓋コンテナのみ床面積m2で表示される。このコンテナ容積16 m3の算出は、厳密には端数四捨五入計算の為に、内容積15.5 m3 - 16.4 m3の間に属するコンテナが対象となる[1]。また UT16C 形式末尾のアルファベット一桁部位 「A」は、コンテナの使用用途(主たる目的)が 「普通品の輸送」を表す記号として付与されている[2]。1991年度より、日本車輌豊川製作所で製造された。
また、JR貨物から正式に登録認可されたコンテナ固体毎には、必ず【日本貨物鉄道輸送用】と記載された大判横長シールが、コンテナ両側面(いわゆる、電車の乗車口面側)の右端寄り下部[1]に貼り付けられる。ただし、稀に添付面の構造により例外的に中央又は、左端寄りの場合もある。
呼び名の基礎知識[編集]
国際輸送されている海上コンテナでは、明確に『バルク・コンテナ』と呼ばれ、国際区分(コード)記号も( B )系統の記号が使われる。
日本国内で鉄道輸送される場合は、1971年に始めてUH1(5 t積み)が登場[3]して登場以来、伝統的に『ホッパ・コンテナ』と呼ばれて新旧形式を問わず、( H )記号が使われている。しかし、その一方で、コンテナの構造により大まかに便宜上、以下の呼び名で分けられている。
- 【ホッパ式(形)】
コンテナ本体の約半分下部が、一個(旧式UHI形式の帝人所有などのごく一部で、片妻側からの吸引タイプ)~ 二個または三個(片側面からの吸引タイプ)に別れた、逆三角形状となって細った先に排出口が付いているのが大きな特徴である。
- 【バルク式(形)】
コンテナ本体がほぼ箱型で、コンテナ上部面に設置された一個~三個のマンホールより、積荷を投入する。積荷は、ホッパ式の様に下半身部位が逆三角形ではなく、内部の底までいわゆる箱の形通りに全体にわたり積み込むことが出来るので、ある意味無駄な隙間なく積載できる利点がある。排出方法には、以下の三通りに分かれている。
これらのいづれの場合でも、持ち上げた妻壁側とは反対側の片妻壁側下部に一箇所のみに設置された、小型の接続口(地上式消火栓タイプのイメージ)に、バキュームカーの様な蛇腹状のホースを設置して吸い出す方式となる。
ただし、例外的な方式として旧式のUH1形式(日本通運 ・ キリンビールでの事例)では、一個積みの配達トラックに積載して通常のドライコンテナ12 ft形と同じ様に、完全な箱型コンテナの妻側の観音開きドアを着地で開き、床面に設置された地下式投入口へある程度の量を落とし込む。さらに、トラックの乗った床面をサンダーバード2号発射台の様に運転席側を徐々に持ち上げて、残りを徐々に自然落下により排出する方法も利用されていた。しかし、近年では配達トラック自体の製造技術の向上で、以前のような大掛かりな床上昇設備が無くてもある意味配達用トラックさえ入場できれば、トラックの荷台だけを自力で持ち上げてホース一本接続するだけで簡単かつ、大規模な設備投資を抑えつつ荷役できる環境が揃った事で、半世紀近く前に登場した観音開きドアからの一気卸方法は、『私有コンテナ』では姿を消してしまった。
※なお、国際海上コンテナでの『バルクコンテナ』では、まだ根強い人気がある。
- 【ダンプ式(形)】
原型は、ホッパコンテナとは全く別形式の「UM系列形式」となる無蓋コンテナの真上に、シュレッダーダスト輸送用に積荷の飛散防止用と、これらの関連作業の省力化を兼ねて妻壁側中央部位で、左右に『逆ハの字式』で開閉する鉄製カバーを取り付けた1995年に初めて登場した[4]、新型のコンテナに由来している。現在では、UM12A-5000番台の様に通算で一千個以上も登録されるほど人気の高い、いわゆるダンプカーの荷台タイプの無蓋コンテナを、理由は不明ながらも『 UH18A-0番台 』として、数個のみ登録されていると言う稀なケースである。ただし、所有者であった同和通運の2021年7月現在の、所有コンテナリスト[5]では見当たらない。
関連ギャラリー[編集]
番台毎の概要[編集]
0番台[編集]
- 10
- (不 明)
- 11 - 16
- 日本通運四日市支店所有。菱成産業借受。ポリスチロール輸送用。総重量、12.3 t
- ↓
- 日本通運四日市支店所有。化成物流借受。
※社名変更。 - ↓
- 日本通運四日市支店所有。三菱化学物流借受。
※社名変更。
脚注[編集]
出典[編集]
- ↑ 1.0 1.1 貨車技術発達史編纂委員会(編著)/日本の貨車 技術発達史 明治5(1872)年〜平成16(2004)年/2008-03発行 /(社団法人)日本鉄道車輌工業会/記載 p 449.
- ↑ 貨車技術発達史編纂委員会(編著)/日本の貨車 技術発達史 明治5(1872)年〜平成16(2004)年/2008-03発行 /(社団法人)日本鉄道車輌工業会/記載 p 448 - 449.
- ↑ 貨車技術発達史編纂委員会(編著)/日本の貨車 技術発達史 明治5(1872)年〜平成16(2004)年/2008-03発行 /(社団法人)日本鉄道車輌工業会/記載 p 442.
- ↑ 貨車技術発達史編纂委員会(編著)/日本の貨車 技術発達史 明治5(1872)年〜平成16(2004)年/2008-03発行 /(社団法人)日本鉄道車輌工業会/記載 p 433.
- ↑ 新しい貨物列車の世界/廃棄物鉄道輸送「DOWA号」/2021-10発行 /交通新聞社/記載 p 43.
関連項目[編集]
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