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ヨーガ療法

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ヨーガ療法(よーがりょうほう、英語: yoga therapy)とは、伝統的ヨーガの智慧を活用してヨーガ・クラスに参加して来る生徒/クライアントの心身状態をヨーガ療法アセスメント(YTA)して、その見立て/アセスメントに応じて、伝統的ヨーガ技法をその生徒/クライアントの心身状態に合わせてアレンジして処方するヨーガ療法インストラクション(YTI)である。


そのアセスメント/見立て技法は肉体面と心理面に分けて行われる。

現代西洋医学や伝統医学の中国医学では医師がクライアントを治すが、ヨーガ療法ではクライアント自身が自分の不調の原因を見つけて、自分で自分を癒やすセラピーになっている。

ヨーガ療法士はクライアントの不調の原因を見立てるが、クライアント自身が不調の根本原因を悟れるようにファシリテート/支援するのが、ヨーガ療法士の役目とされている。

概要[編集]

狭義のヨーガ・セラピー 2015

ヨーガ療法の由来[編集]

こうした伝統的ヨーガのアセスメント法とインストラクション法は、約2300年前に聖師パタンジャリ大師によって記された聖典ヨーガ・スートラというヨーガの根本経典内の随所に記録されている[注釈 1]。ヨーガ療法士はウパニシャッド聖典をはじめ、聖典ヨーガ・スートラやバガヴァッド・ギーター、ヨーガ・ヴァシスタ等のヨーガの聖典群に精通した智慧を持って、見立てと指導を行なっている。

ヨーガ療法士の活動[編集]

世界中にヨーガ・セラピスト/YTは活躍しており、日本国内では各種公民館・スポーツジム・文化施設・ヨーガスタジオ・医療施設・福祉施設・矯正施設・緩和ケアー施設・緊急災害地支援等で活躍している。また、障害者支援・緊急災害支援・依存症矯正支援・被曝者支援等、海外支援も幅広く実施されて来ている。

統合医療としてのヨーガ療法[編集]

以上のようにヨーガ療法(よーがりょうほう、英語: yoga therapy)とは、インドに約5000年前から伝承されている伝統的ヨーガの諸行法(フィジカル・エクササイズ/呼吸法/諸瞑想法)を、一般社会に生きる人たちの健康促進と病気予防、時には疾病治癒の為に活用する手段となっている。特にヨーガ療法のフィジカル・エクササイズは、伝統的ヨーガのエッセンスを残して誰もが実習できるようにアレンジされており、心身医学からはソマトサイキック・アプローチ技法とかメディテイティブ・エクササイズと呼ばれており、その癒やしの効果の検証が国立研究開発法人日本医療研究開発機構からの研究調査費を受けて2015年から3年間に渡って実施されており、その効果はBioPsychoSocial Medicine 2021 15:17に“Health-related benefits and adverse events associated with yoga classes among participants that are healthy, in poor health, or with chronic diseases.”という論文名で全文が掲載されている。これに先立つヨーガ実習の世界で初めての有害事象調査も同じBioPsychoSocial Medicine誌に“Matsushita T, Oka T. A large-scale survey of adverse events experienced in yoga classes. Biopsychosocial Medicine, 2015;18;9:9.”として発表されている。

ヨーガ療法の歴史[編集]

伝統的ヨーガに対して現代科学の視点を持ってヨーガ諸技法の持つ医学的メカニズムを解明しようとしたのは、1920年代にカイヴァルヤダーマ・ヨーガ研究所を設立したスワミ・クヴァラヤナンダ師であった。以来、ヨーガの科学的研究は、全世界において行われるようになっている[注釈 2]

心身相関療法としてのヨーガ療法[編集]

伝統的ヨーガを医療のセラピーとして取り扱うヨーガ療法は、現代西洋医学や東洋医学がその根本治療にも取り組んでいる“ストレス関連疾患”、“心身相関疾患”、“生活習慣病”と称されるような、心理的乱れから生じる各種疾患や心理の誤認知から生じる生活習慣病である糖尿病や高血圧やリウマチなどのクライアントの心理作用に対する癒やし効果が期待されて、世界中に広まっている。特に西暦2000年頃より顕著な経済発展を遂げた中国やインド等の諸国ではストレス関連疾患が蔓延するようになっており、伝統的ヨーガとヨーガ療法への関心が高まって、ヨーガ実習愛好者数が急増している。

世界のヨーガ療法学会[編集]

現在、世界各地でヨーガ療法学会が組織化されており、アジアオセアニア、北アメリカ、南米、ヨーロッパ各地にある。

注釈[編集]

  1. パタンジャリ大師著ヨーガ・スートラ第2章
    3節: 無智、自我意識、愛着、憎悪、生命欲とが煩悩である。
    4節: 無智とは、その他の煩悩の本源であり、睡眠、衰弱、中断、高揚か、いずれかの状態にある。
    5節: 無智とは有限、不浄、苦、非我のものを、無限、浄、楽、真我であると思うことである。
    10節: これらの微細な諸煩悩は、行者の意識がそれらの原因へ帰滅することによって除去することができる。
    11節: それら諸煩悩の活動は、静慮(禅那/ディヤーナ)によって除かれねばならない。
      
  2.  PubMed(キーワード検索例:yoga cancer) 

外部リンク[編集]



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