You can edit almost every page by Creating an account. Otherwise, see the FAQ.

ピエモンテ・ヴァルド派の簡潔な信仰告白

提供:EverybodyWiki Bios & Wiki
移動先:案内検索

ピエモンテ・ヴァルドー派の簡潔な信仰告白[編集]

凡てのプロテスタント教会に先だってワルドー派教会が、自らの信仰告白を作ったのは、漸く十七世紀後半に入ってからであった。彼等を「原プロテスタント」と呼ぶ時、それは根本的と言う意味よりは、原始に近い、すなわち成熟・発達以前の意味である。彼等はローマ教会に抵抗したが改革者のような確固とした福音把握も、教理形成も出来ていなかった。彼等の歴史を見ていると、何故に改革者が必要であったかを、逆の方向から理解する事が出来る。

この信仰告白は1,655年に作られた。この信仰告白作成には劇的な出来事があった。すなわちその少し前にイタリアのピエモンテ州に、教会史上、最も過酷と言われるワルドー派に対する迫害が起こり、全ヨーロッパのプロテスタントの注目と同情を集めた。殊にオリヴァークロムウェルは私財二千ポンドを投げ出し、また全英より三万八千ポンドの義捐金を集めて、サヴォイ公カルロス・エマヌエル二世に配布を依頼した。しかし実際にワルドー派難民のもとに届いたのは二万二千ポンドであり、残りの一万六千ポンドは公の私的な遊興費に流用され、少しも恥じるところがなかった。清教徒詩人ミルトンは彼等のために「凍てつくアルプスの山々に、その骨を散らす。剣にて殺されし貧しき聖徒のために、主よ、立ちて復讐を行ない給え」に始まる悲壮なラテン語のソネットを作った。迫害者はワルドー派を異端として捏造するために、その教理をねじ曲げ、種々の悪宣伝を行った。

彼等は自らの信仰を内外に知らせる必要に迫られて作ったのがワルドー派信仰告白である。原文はフランス語であり、それはいち早く、ジャン・レジェーとアントワンヌから、イギリス人モーランドに、多くの貴重な文書と共に渡され、ケンブリッジ大学図書館に収められた。

起草者は恐らくジャン・レジェーである。彼は1,615年ピエモンテのセッカで生まれた。ジュネーヴの大学に学びフランス人ワルドー派教会の指導、後にイタリアに移りピエモンテ大会の議長となった。やがて迫害を受け、死刑の宣告をうけ逃亡。ヨーロッパ各地を遍歴した後、84年頃オランダのレイデンで、ワロン人教会牧師となって生涯を閉じた。彼は優れた歴史家であり、ワルドー派教会の歴史を記している。その苦難に満ちた生涯の故に「血を流さぬ殉教者」と呼ばれている。

ワルドー派信仰告白は「ピエモンテの改革派教会の簡潔な信仰告白」という名称がついている。それは1,559年に作られたフランス信条を下敷きにして作られたもので、両者の構造は類似している。それは今日イタリアのワルドー派にとって、貴重な歴史的遺産として尊重されているだけでなく、信仰告白として現実的な権威を有しているのである。

内容的にはフランス信条と類似するが、切迫した状況を示す構造を有している。序文にこの信仰告白が作成された経緯について記す。序文:「われらの生存権を奪おうとする最も激しい迫害に直面し、またわれらの信仰に加えられた悪意に満ちた中傷に対し、我らの持つ生存権が神の言葉に基づいている事を広く人々に知らせるために、……」その信仰告白が作られたことを明らかにしている。本文は33項目からなっているが順序は以下の如くである。

(1)唯一の神への信仰、神の全知全能と、三位一体。
(2)聖書の正典の啓示について、神託の個人に対する預言が集大成して聖書が作られた。
(3)正典六十六巻(:ヴルガタ訳の外典は無い)の名をあげる(:一部は欠けている)。
(4)聖書は教会によってではなく、聖霊とそれ自体によって正典としての権威がある。
(5)神の創造について。
(6)摂理について。
(7)天使と堕落した天使(:悪霊)について。
(8)人間の創造と、その堕罪。
(9)人間の罪に関する神の計画(:堕罪後予定説)
(10)アダムの原罪の遺伝で伝わる事(:胎児でさえも罪人)について
(11)イエス・キリストの贖いについて
(12)イエス・キリストの流血のうちの福音の回復
(13)キリストの二性(:カルケドン公会議)
(14)神の全世界一般の贖い得る人々に対する愛とその中から一部の人々の特殊の選び
(15)キリストのみが完全な犠牲である事
(16)十字架の流血による救い
(17)信仰者とキリストの一体性ならびに分与の公同連帯状態
(18)聖霊の有効な働きと業(:わざ)
(19)キリストの調停者と仲裁者
(20)聖化と善き働きについて
(21)準備された善き業について
(22)善き業は功績とはならず救いは報酬ではなく主の側の親切である事
(23)恩寵としての善き業
(24)教会の俗世からの召し出し
(25)真の正統教会について(使徒信経を受け入れるのか?)
(26)真の教会の特質の堅持
(27)救いの交わりにおける教会の必要性
(28)二つの聖典礼一般
(29)バプテスマ
(30)聖夕食晩餐エウカリスト
(31)牧師階級者のヒエラルキヤ(牧師と長老と執事)の受容
(32)俗政府官憲への従順
(33)使徒信経(:カトリック条項も含む)、十戒、主の祈りの受容

解説[編集]

最後に迫害者がワルドー派の間違った誤謬の信仰として挙げている十四項目を、事実に反するものとして、否定を支持している。

「神は罪の創造者である(堕罪前予定説の否定を支持)」「神は全能ではない(保管もない)の否定を支持」「キリストは十字架の上で絶望したをの否定を支持」「人間は救いに対し、石や丸太の如く全く受動的(奴隷意志論の否定を支持)」「予定の反理論的理解(カルヴィンの悪は神の主権行使などと言う事の否定を支持)」「善き業は救いの妨げ(プロテ…超正統主義の否定を支持)」「罪の告白と悔い改めの否定(悔悛の告解の否定の否定を支持、事実上悔悛の告解と悔い改めは肯定正しいとする)」「放らつな生活を改める断食、禁欲の否定の否定を支持、肯定。」「聖書の恣意的解釈の否定を支持」「カトリック教会全体は完全に誤っている(部分的誤謬を支持、プロテ…予定説に対して比較して正しい所もある「已む無くアダムの堕罪を許された(堕罪前予定説は看られ無い)」)、教会員は滅びるのを否定を支持(大きな家の器である義者と不義者の復活を支持;カトリック教会内でも、だからこそ、アドルフォ・ハルナック博士(「キリスト教の本質」と言う本の著者)のような偉い立派な人は居たという説も支持。)」「バプテスマの不要の否定を支持」「聖晩餐(ミッサ)は形式のみで真に主と交わっているかの否定の否定を支持、事実上肯定。」「俗権官憲への不従順の否定を支持」「マリヤや聖人に対する崇敬の否定の否定を支持、事実上肯定。」。

この付加もこの信仰告白の特徴を示している。

出典[編集]

「改革教会信仰告白要覧」--永井修:著。A.D.1,999年、6月/27日、初版発行。編集:全国長老会。著者:永井修。発行者:全国長老会出版委員会。平塚市富士見町~~

関連項目[編集]

外部リンク[編集]


This article "ピエモンテ・ヴァルド派の簡潔な信仰告白" is from Wikipedia. The list of its authors can be seen in its historical and/or the page Edithistory:ピエモンテ・ヴァルド派の簡潔な信仰告白.



Read or create/edit this page in another language[編集]