アダージョとフーガ (モーツァルト)
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アダージョとフーガ ハ短調 K.546は、ヴォルフガング・アマデウス・モーツァルトが作曲した弦楽合奏曲である。
モーツァルトは1788年6月26日にウィーンで、「2つのヴァイオリン、ヴィオラ、コントラバスのための短いアダージョで、以前に2台のピアノのために書いたフーガのためのもの」として自分の作品目録に記入している[1]。そのフーガとは、1783年12月に書かれた2台のピアノのためのフーガ、ハ短調K.426である[2]。
楽曲構成[編集]
作品は2楽章からなる。
- アダージョ
- フーガ(アレグロ)
52小節のアダージョは、非常に不吉で予感させる音色である。音楽学者のロバート・D・レヴィンはこう述べている。「角張った爆発音と得体の知れない静けさが交互に現れ、暴力と神秘主義の暗示が、続くフーガの幾何学的な動きを安らかなものにしている」[3]。アダージョの部分は3/4拍子で表記され、フーガはアレグロ・アッラ・ブレーベとして書かれている。
作曲の経緯[編集]
この作品が作曲された経緯は、依頼されたものではないため、謎に包まれている。この年、モーツァルトは交響曲第41番K.551のフィナーレのためにハ長調の5部構成のフーガを作曲しており、この頃のモーツァルトの頭の中にはフーガのアイデアがあったのかもしれない。
K.546のフーガの自筆譜は、大英図書館にある(Add MS 28966)[1]。アダージョの自筆譜は失われている[4]。現代では弦楽四重奏で演奏されることが多いが、解釈上はオーケストラ版を使用している録音もいくつか見受けられる。
脚注[編集]
参考文献[編集]
- Abert, Hermann, tr. and ed. Stewart Spencer and Cliff Eisen (2007). W.A. Mozart. New Haven: Yale UP. モジュール:Citation/CS1/styles.cssページに内容がありません。ISBN 9780300072235
- Eisen, Cliff (2006). The Cambridge Mozart Encyclopedia. Cambridge, England: Cambridge University Press
- Ferguson, Faye (1999). Neue Mozart-Ausgabe. Kritisicher Bericht. Serie IV Orchesterwerke. Werkgruppe 11:Sinfonien. Band 10: Einzelnstücke. j/11 Adagio und Fuge in C. Kassel: Bärenreiter-Verlag. (In German). Accessed 5 November 2016.
- Zaslaw, Neal (1990). The Complete Mozart: A Guide to the Musical Works of Wolfgang Amadeus Mozart. New York: W. W. Norton & Company. モジュール:Citation/CS1/styles.cssページに内容がありません。ISBN 978-0393028867ISBN 978-0393028867
外部リンク[編集]
- フーガのスコアの原稿;大英図書館のウェブサイトにあるデジタル化された原稿。
- アダージョとフーガの楽譜 - 国際楽譜ライブラリープロジェクト
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